女性であれば、誰しもが美肌にあこがれるものですね。
美肌を目指す多くの人にとって、肌の乾燥は気になるポイントと言えると思います。
乾燥を防ぐために肌をしっかりと保湿すべきなのは分かっているけども、
「どんな時にどんなアイテムで、どんなケアを取り入れれば効果的なのかよく分からない!」
といった人も多いのではないでしょうか。
乾燥肌を抱えながらもそんな悩みを抱えているあなたに、有効な保湿ケアのやり方やケアアイテムの選び方をご紹介します。
肌が乾燥するメカニズムや保湿する際の注意点を踏まえた上で、
「今の自身の肌にとって具体的にどのようなケアが最適なのか」
「避けた方がよいお手入れや習慣とはどのようなものなのか」
といったポイントを知るきっかけにしていただければと思います。
「自分なりに保湿を意識してお手入れしてきたけど、イマイチ効果が実感できない」という方のヒントにもなり得る情報を盛り込みました。
「いろいろなことを試したけど、改善しないので仕方ない」と諦めないで、自身の肌の状態と照らし合わせて保湿のコツをつかむ参考にしてみてください。
乾燥肌の原因とは?肌の保湿力を高めるために知っておこう!
まずは、肌が乾燥するプロセスや原因を探っていきましょう。
大きく分けて、肌が乾燥する段階においては、3つのファクターがあげられます。
1.水分蒸発を防いでくれる皮脂の減少によって肌の保湿力が弱まっている
肌の表面には、ホルモン作用によって皮脂腺から分泌された皮脂や汗で形成する皮脂膜が存在します。
皮脂は天然のクリームのように肌表面をコーティングし、同じく肌表面にある角質層にたくわえられている水分が蒸発して逃げていくのを防いでくれます。
しかし、加齢などの影響で肌から皮脂が減少すると皮脂膜は薄くなり、角質層から水分が蒸発しやすくなり、水分量の減った肌は乾燥してしまうのです。
2.細胞間脂質が流出してしまって肌の保湿力が弱まっている
皮脂は肌から水分が逃げるのを防いでくれますが、肌の潤いを実際に守っているのは、肌にもともと備わっている保湿成分です。
乾燥肌は肌の表面部である角層に含まれる水分が20%以下になる状態を指します。
逆に水分が20%以上ある場合は、メイクのノリも良好でなめらかな肌の状態を保っていると言えます。
保湿成分はその水分を守ってくれる、肌にとって心強い味方です。
保湿成分として乾燥肌対策のジャンルなどでとくにあげられるのが、角質細胞同士をつなぐ細胞間脂質のセラミドです。
セラミドが水分を挟み込むことで、水分が蒸発など肌から流出するのを防ぐことができます。
しかし、セラミドは年齢が上がるとともに量が減少する傾向にあり、それが乾燥を進める要因につながってしまうのです。
セラミドなどの細胞間脂質は、肌の水分保持力の80%を示すと言われています。
残りの水分保持力はアミノ酸などを主要成分とする天然保湿因子が18%、皮脂が2%ほどです。
ですので肌にとって細胞間脂質を確保できなくなることは、大きなダメージにつながるのです。
3.ターンオーバーの乱れによって肌の保湿力が弱まっている
肌の表皮の生まれ変わりであるターンオーバーのサイクルは、28日間程度とされています。
すなわち、表皮奥の基底層で新しく生まれた表皮細胞が表面まで押し上げられて角質細胞となり、最後は肌表面に出てきて垢となって剥がれ落ちるまでのサイクルです。
なんらかの要因でこのターンオーバーのサイクルが乱れると、乾燥をはじめとした肌トラブルを引き起こすことになるのです。
ターンオーバーが乱れる原因その1:生活習慣の悪化
ターンオーバーが乱れる原因は複数あげられますが、まず不規則な日常生活など生活習慣の悪化が指摘されます。
主な中身としては、次の2点が考えられます。
生活習慣悪化要因1:睡眠不足
睡眠は、肌が再生される貴重な時間です。
とくに、寝付いてからの3時間は成長ホルモンが盛んに分泌されるため、肌の代謝をアップさせると言われています。
ですので、6、7時間以上のまとまった睡眠時間を確保したり、成長ホルモンの分泌をうながすような質のいい眠りを実現させることが重要となります。
現代人は仕事などで多忙を極め、生活が不規則になってしまいがちで、睡眠不足に陥りやすいと言われています。
十分な睡眠時間を取れなかったり、代わりに昼間のうたた寝のように浅い睡眠を繰り返すような眠り方をしていては、肌の再生がスムーズに進まず、ターンオーバーの乱れも引き起こしてしまうのです。
生活習慣悪化要因2:食生活の乱れ
ターンオーバーも新陳代謝に含まれますので、栄養バランスの偏った食生活を繰り返していくとそのサイクルが乱れることにつながります。
ターンオーバーサイクルを正常化させるためには、規則正しい食生活や栄養バランスの取れた食事メニューを取り入れることが肝心となります。
ターンオーバーが乱れる原因その2:加齢によるもの
ターンオーバーのサイクルは年齢が上がるとともに遅くなる傾向にあります。
通常は28日周期だったものが、40代になると40日間かかるようになるとも言われています。
そのため加齢によってターンオーバーは乱れがちになるのです。
ターンオーバーが乱れる原因その3:ストレス
ストレスも身体の代謝を低下させる要因です。
ストレスや疲れが溜まると体が冷えたり血管の収縮も引き起こしてしまいますし、新陳代謝の低下はターンオーバーのサイクルを乱すことにつながります。
また、ストレスを溜めるとなかなか寝つけなくなるなど、睡眠不足につながる可能性も出てきます。
先にあげた通り睡眠不足もターンオーバーのサイクルの乱れを引き起こす原因に含まれるため、ストレスを溜めることはより一層乾燥肌を招くことにつながってしまうのです。
ターンオーバーが乱れる原因その4:紫外線ダメージ
ターンオーバーの乱れは、サイクルが遅くなることだけとは限りません。
たとえば、肌は紫外線ダメージを強く受けた場合、回復のためにターンオーバーのサイクルを早めてしまいます。
ターンオーバーのサイクルが早まるということは、十分に成長できていない角質細胞がどんどん作られてしまって角質層が厚くなり、肌がごわついたり、外部の刺激から自らを守るバリア機能が低くなることにつながります。
そうすると肌はダメージを受けやすくなったり、内部から潤いが流出しやすい状態に陥ったりして、肌の乾燥を招く要因にもつながりかねません。
肌を正しく保湿する4つの方法とは?
乾燥肌対策のスキンケアが「しっかりと保湿すること」であるのは周知の事実です。
具体的な保湿ケアのやり方などについてはのちほど説明していきますが、まずは保湿のために心がけていただきたい正しい知識を4点示します。
肌の保湿方法1.朝のケアにも手を抜かない
「忙しい朝の時間帯は、じっくりスキンケアをやる暇がない」「朝はせっけんを使って洗顔しない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、とくに乾燥対策や保湿を重視する場合、夜の時間帯だけにケアを頼ってしまうのでは不十分です。
朝の肌は、夜に寝ている間に発生したほこりや酸化した皮脂もついているので、洗顔で汚れを落としましょう。
その後の保湿ケアを入念に行うことで、日中の肌の乾燥を防ぐことができますし、メイクのノリも格段とアップします。
肌の保湿方法2.夜の保湿ケアが明暗を分ける!

夜の肌には日中に紫外線などのダメージを受け続けていた影響もあり、きちんとした保湿などのお手入れが必要となってきます。
さらに夜は睡眠によって肌の再生をうながす時間も控えているので、お休み前や入浴後にはクレンジングや洗顔とともにきちんと保湿をして、より効果的に肌をダメージから回復し、再生させる機会を引き出せるようにしましょう。
肌の保湿方法3.口元と目元は+αで保湿!
顔の中でも口元や目元は皮膚が薄かったり皮脂が極端に少なかったりして、乾燥しやすい部位です。
アイクリームやリップクリームのように、専用の保湿アイテムも駆使して、ほかの部位よりも入念に保湿を行うことが肝心です。
唇の乾燥には、ワセリンとはちみつによる手作りパックもオススメです。
ワセリンとはちみつを混ぜて唇に塗り、中央部分に穴を開けたラップをかぶせて5~10分間ほどパックします。
肌の保湿方法4.フェイシャルシートマスクを活用する
肌に潤いを保つパックのような働きが期待されるアイテムとして、フェイシャルシートマスクがあげられます。
化粧水や美容液があらかじめ染み込ませられている種類が多く、保湿成分を効果的に肌に浸透させることができます。
週に1回程度のスペシャルケアとして活用する方が多いかと思いますが、デイリーケア用としても使用できるタイプのものもあります。
いずれにしても、乾燥肌に有効な成分が含まれている種類のマスクを選ぶことをオススメします。
保湿に効果的な成分については、後ほど述べます。
マスクをつけている間、目元や口元、首などは無防備な状態になりますので、これらのパーツには化粧水を塗っておくとよいでしょう。
また、表示された時間を大幅に超えて使ってしまうとシートが乾き、肌の水分を吸い取ってしまう恐れがあるので、注意してください。
そしてマスク後の肌はそのまま放置せず、クリームを塗って油分も肌に補いましょう。
ただし、肌にささくれなどが起きているほど乾燥がひどい場合は、美容成分の含まれたマスクを使うこと自体が負担となる恐れがありますので、肌の状態をよく確認した上で使用を判断してください。
顔の肌の保湿で大事なこととは?
保湿ケアをする上での注意点などを紹介しましたが、次はよりピンポイントに、肌の特徴に応じて気を付けていただきたいことをお伝えします。
ご自身の肌質と照らし合わせながら参考にしてみてください。
肌の保湿ポイント:普通肌の場合
とくに乾燥しているわけでもオイリーなわけでもない、いわゆる普通肌の人にとっても、保湿と言われると「乳液やクリームをたっぷりと塗ること」を意識するケースは多いかもしれません。
しかし、肌からうるおいが失われるプロセスは、前述したように保湿成分の流出による水分不足が前提です。
ですので、乳液やクリームで油分を補うことのみにポイントを置いてしまうと、水分を十分に補えない上に油分が多くなってしまい、肌の水分と油分のバランスが失われてしまいます。
まず化粧水をたっぷりと肌に入れ、角質の中の保湿成分をサポートしてくれる成分を配合した美容液をしっかりと塗ることも強く意識してください。
肌の保湿ポイント:乾燥肌・敏感肌の場合
乾燥肌の人にとっても、肌の水分と油分のバランスを図ることが重要です。
水分が足りていないにも関わらずクリームなどをたっぷりと塗ってしまって、肌が乾燥しているのに脂が出ることになってしまっては、アンバランスです。
クリームや乳液で油分も補うのと同時に、化粧水や保湿成分を含む美容液もバランスよくスキンケアに取り入れていきましょう。
とくに、保湿成分が多めに配合されている美容液を選ぶことがオススメです。
また、刺激に弱いデリケートな敏感肌に対しても、セラミドなどの保湿成分を供給するケアは重要となってきます。
一方で、肌に刺激を与えるアルコールなどの成分を含む化粧品は避けるようにしましょう。
肌の保湿ポイント:混合肌の場合
額や鼻筋などはオイリーなのに、頬やあごのラインは乾燥している混合肌の場合、乾燥している部分にはとくに念入りにクリームなどをなじませ、保湿を意識するケアをしましょう。
一方で、脂っぽさが気になる部位には、保湿よりも皮脂の分泌を調整する効果の見込まれる美容液をつけるなどの対処が重要となってきます。
肌の保湿ポイント:脂性肌の場合
「オイリードライ」という言葉があるように、オイリー肌でも乾燥を引き起こすことがあります。
セラミドなど保湿成分が少ないと、脂っぽいのに乾燥してしまうことになります。
ですのでやはり、保湿成分の配合されているスキンケア用品を使うことがすすめられますが、脂性肌の場合、その中でも油分の少ない美容液タイプなどをチョイスすることが望ましいと言えるでしょう。
くれぐれも「脂が気になるので、洗顔後はスキンケアをあまりしない」ということのないようにしてください。
保湿によって肌の水分量を増やすことで、脂っぽさが目立たなくなるように、しっかりとケアすることを心がけましょう。
肌の保湿効果の高い化粧品の2つの成分とは?
具体的に、乾燥を防ぐのに優れる効果が見込まれる化粧品には、どのような保湿効果が含まれているのでしょうか。
保湿効果の役割や成分の種類をあげてみました。
成分1.肌のバリア機能が回復するまでの応急措置をする成分
肌は通常、細胞間脂質や天然保湿因子によって水分が閉じ込められ、さらに肌表面で水分蒸散を防ぐ皮脂膜によって、潤いのある状態がつくられています。
これらの流れは保湿と同時に、肌が外部の刺激から自らを守るためのバリア機能の役割もはたしています。
しかし細胞間脂質や天然保湿因子は、洗顔やクレンジングの影響で日ごろから肌から流出します。
流出したこれらの成分が回復するまで約24時間かかると言われています。
回復までの時間は潤いも奪われ、バリア機能も低下しています。
そのため、保湿に優れる化粧品の成分には、バリア機能が回復されるまでの肌を守る応急措置のような役割も求められます。
成分2.バリア機能自体を高める対策成分
一方で、保湿成分には、肌のバリア機能を高める役割も求められます。
乾燥がひどいために肌が本来持っているバリア機能がなかなか回復しない場合、回復力を支える必要が生じます。
これには、細胞間脂質や天然保湿因子の生成を支える成分を肌に届けるケースと、細胞間脂質や天然保湿因子の主要成分そのものを届けるケースの2パターンの手段が存在します。
具体的に、細胞間脂質や天然保湿因子の生成力を高める成分としては、ユーカリ抽出液があげられます。
一方で細胞間脂質や天然保湿因子の主要成分など乾燥している肌に不足している成分としては、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、アミノ酸などがあります。
化粧品を選ぶ際には、配合成分の中にこれらの種類が含まれているかどうかといった点をチェックするのもよいでしょう。
肌の保湿に最適なスキンケア5つの手順
それでは、肌を保湿するのに適したスキンケアの手順を具体的に紹介します。
大きく以下の5つのステップを踏みます。
肌保湿のスキンケア手順1.クレンジングをしっかりと行う
クレンジング製品に含まれる界面活性剤にはメイクを乳化させる働きがありますが、同時に肌の潤いを奪う作用も有します。
とくにメイクをすばやく落とす効果を謳う製品は、界面活性剤が強い傾向にあるため、肌への負担が大きくなります。
そのため、簡単にスッキリとメイクを落とすタイプの製品で手早くクレンジングを済ませてしまうのは、肌にとって危険な行為となり得ます。
とくにふき取り式のシートタイプの製品などは、肌への負担が強くなりますので、ご注意ください。
クレンジングをする際には、肌に優しい配合成分の製品を選んだ上で、丁寧に肌やメイクになじませた後、しっかりとすすいでメイクを落とすように心がけましょう。
クレンジング製品をつける順番も重要なポイントです。
とくに目元や口元のように皮膚の薄い部分には、最初に塗布しないようにしましょう。
額や鼻、そして頬やあご、最後に目元、口元につける手順を守ってください。
もし、アイメイクやリップのようにポイントメイクをしている場合は、全体のクレンジングを行う前に肌に優しいオリーブオイルなどをコットンに染み込ませ、目元や口元に載せて十分メイクとなじんできたら、そっと拭うようにしてオフさせるなどの対処を取るようにしてください。
クレンジングの正しい手順・くわしいやり方に関しての記事はこちら
肌保湿のスキンケア手順2.洗顔は正しい手順で
洗顔についても、正しいやり方や手順を心得て実行することが重要です。
まず、洗顔料はよく泡立てて使いましょう。
泡立てネットを使うのもOKです。
洗顔料を顔のパーツに載せていく上でも、額や鼻から始めるようにしましょう。
洗顔料の泡を肌の上で転がすようにのばしていくのがコツです。
指の腹を使い、力をあまり入れないようにして泡を肌になじませます。
十分に洗顔料を肌になじませたら、次はすすぎ残しのないように洗い流すことが重要です。
おでこと髪の生え際やあごの部分はしっかりと洗い、顔の細かい凹凸のある部分にも洗顔料が残っていないか、しっかりとチェックしながらすすぎましょう。
洗顔後に顔の汚れや皮脂が落ちていて、かつつっぱりのない肌ざわりの状態になっていればOKです。
肌保湿のスキンケア手順3.保湿のためにお風呂上りには化粧水を使う
お風呂で洗顔などをして上ったら、時間を置かず肌のお手入れに入りましょう。
最初のステップは化粧水です。
すでに肌のお手入れのためにマストなアイテムとして浸透している化粧水ですが、洗顔後の最初の保湿ケアとして重要な役割を果たします。
たっぷりの量の化粧水をコットンや手のひらを使ってしっかりと肌になじませましょう。
化粧水のみで肌の保湿をするのはNG
とは言っても、保湿を化粧水のみに頼るのは、正しいやり方とは言えません。
たっぷりの化粧水が肌の水分になって乾燥を防ぐというのでなく、水分を肌の中でとらえて保持するセラミドなどの保湿成分を補うことが、カギとなるのです。
ですので、次に述べるように美容液でセラミドなどの成分を肌に与えるプロセスも、怠らないようにしましょう。
肌保湿のスキンケア手順4.気になる部分に美容液をつける
これまでにも述べたように、肌の水分を閉じ込める効果のある保湿成分を配合したすぐれもののスキンケアアイテムとして、美容液があげられます。
化粧水にも保湿成分は含まれますが、美容液だとより高い濃度で保湿成分を取り入れることが可能です。
とくに乾燥が気になる部分などに重点的に、美容液を塗って保湿しましょう。
肌保湿のスキンケア手順5.保湿クリームで潤いを閉じ込める!
化粧水、美容液で潤い補給をしたら、仕上げに保湿クリームでケアします。
補給した潤いを閉じ込めるためのケアととらえていただければと思います。
アイテムとしては、乳液よりもより油分の含まれる割合の高いクリームの方がオススメです。
油分でフタをして肌の保湿をするイメージ
乳液やクリームは油分と水分が混ざっています。
乾燥がひどいと角質から水分が蒸発しやすくなります。
潤いを閉じ込めるというクリームでの保湿法は、油分で肌表面にフタをして水分が逃げるのを防ぐようなイメージを描いていただけるとわかりやすいかと思います。
肌の保湿のために、保湿クリームは首までしっかりと塗ること
せっかくスキンケアするのですから、保湿クリームは顔だけでなく、首にもしっかりと使いましょう。
一般的に顔と違って丁寧なスキンケアを施しておらず、また身体のように服によって紫外線などの刺激から守られずに外気にさらされた状態にある首の皮膚は、極めて過酷な状況に置かれていると言えます。
顔と同じように保湿クリーム手入れして、労わることをオススメします。
肌の保湿にニベアの青缶がコスパも良くてとりあえず使える!
「どんな保湿クリームを使えばいいのかわからない」という方には、青缶でおなじみの花王ニベアクリームもオススメです。
体だけでなく、顔にも使えるスキンケアクリームですし、昨今の美容分野でも評判の高いスクワラン、ホホバオイルといったうるおいを提供する素材が含まれています。
肌の保湿スキンケア番外編、一連の流れをオールインワンゲルで行ってもOK
以上が理想的な乾燥を防ぐためのスキンケアの流れになりますが、「アイテムをなかなか一気にそろえるのは難しい」「朝の忙しい時間帯などにこなし切れる自信がない」という方もいらっしゃるかと思います。
そういう方は、以上の5ステップを一品でまかなうことのできるオールインワンゲルを使用するという手段もオススメです。
オールインワンゲルは化粧水、美容液、クリームのように本来なら複数のアイテムを重ねて行うスキンケアを一気に施すことのできるアイテムとして人気です。
最大のメリットは肌のお手入れにかかる時間を短縮できる点でしょう。
アイテムによって特徴の違いが見られますので、乾燥対策や保湿に特化したタイプを選ぶようにしましょう。
保湿成分がしっかりと含まれているかどうかをチェックすることがポイントとなります。
乾燥肌を加速させる!肌の保湿の間違った知識3つ
乾燥肌に悩む人は、スキンケアの方法について、要所要所で迷うこともあるかと思います。
中には独自の判断で「そのやり方はNG」としているものもあるのではないでしょうか。
ここで、「乾燥肌の人にとってよくない」ととらえられがちな情報を取り上げてみたいと思います。
実は、これらの情報には、間違いが含まれているのです。
どういう点で間違っているのか、説明していきますので、ぜひ今後のスキンケアの参考として生かしてみてください。
乾燥肌を招く間違い1.「保湿しすぎ」と勘違いしてスキンケア用品の使用量が少ない
「保湿しすぎると、余剰になった保湿剤が肌を荒れさせる」「肌に本来備わっている水分保持やバリア機能が弱くなる」などの情報から、保湿ケアを積極的に実行するのを遠慮してしまった経験はありませんか?
しかし、前述したように保湿ケアはオイリーな肌であっても必要なものです。
「保湿しすぎているだろうか?」ということを気にするよりも、保湿不足に陥らないように十分なケアを徹底するように心がける習慣をつけるこオススメします。
保湿不足に陥ると乾燥肌だけでなく、脂性肌の原因にもつながるという指摘もあります。
なぜなら十分な保湿ケアをしない肌はバリア機能が低下する傾向にあるため、皮脂を盛んに分泌することで外部からの刺激から自らを守ろうとするためです。
ですのでスキンケアを行う時には化粧水で水分を与えるだけでなく、美容液やクリームによる保湿成分や油分の供給まで、抜かりなく保湿を意識するようにしてください。
つけすぎた分を優しくティッシュで押さえると◎

もしも、「保湿剤を肌につけすぎた」と感じる場合は、ティッシュを使って優しく押さえるこオススメします。
つけすぎた余分な水分や油分を除去することができます。
スキンケアの時だけでなく、ベースメイクをした後の肌の脂が気になる時にも使える手段です。
乾燥肌を招く間違い2.スキンケア用品をたっぷりつけると吹き出物が出る!は間違い!
ほかにも、保湿剤をたっぷりと顔につけることに躊躇する方の理由として「吹き出物ができやすくなる」という情報を気にするケースもあるかと思います。
しかし、この情報も間違いです。
むしろ、保湿を怠るのは逆効果と言ってもよいかもしれません。
保湿を怠ると皮脂が過剰に分泌されてしまうというシステムについて前述しました。
皮脂の分泌量が増えると、かえってニキビや吹き出物をつくることにもつながりかねません。
そう考えると、ニキビや吹き出物を防ぐためにも、保湿剤をきちんと使ってケアするようにした方が、得策と言えます。
乾燥肌を招く間違い3.ピーリングはしてはいけない…は間違いだった!
ピーリングはフルーツ酸などを使って肌にたまった古い角質を溶かし、剥離させる方法ですが「皮膚が薄くなるのでは?」「水分が奪われ、乾燥が進むのでは?」などと思われたりして、乾燥肌の人にとっては敬遠されるケア法だったかもしれません。
しかし、実はピーリングで角質除去することで、代謝がアップしたり、真皮のコラーゲンを増やすというメリットが認められています。
つまりピーリングによって表皮のターンオーバーが促進すれば、乾燥肌を防ぐ効果が見込まれるのです。
ピーリングはクリニックでの施術や市販のせっけんなどを使ったセルフケアでも可能ですが、しっかりとした保湿をアフターケアに取り入れることが肝心です。
ピーリング後の角質を剥ぎ取った肌は乾燥しがちになっていますので、化粧水や美容液をたっぷりと塗って、しっかりと保湿してください。
スキンケアに効果のある化粧品の選びかた
ここからは具体的に、効果的なスキンケアアイテムをチョイスする上でのポイントを示していきたいと思います。
肌の乾燥防止や保湿を重視して化粧品を選ぶ際には、以下の2点を意識してみてください。
保湿化粧品の選び方1.配合成分から選ぶ
まず、化粧品の配合成分をチェックすることが重要です。
たとえばクレンジング製品を選ぶ際は、前述したように油分や界面活性剤の強いタイプはオススメできません。
ふき取り式のオイルタイプ、リキッドタイプは避け、クリームタイプや乳白色の乳化ジェルが活用されているタイプで、洗い流しながらメイク落としができる商品がよいでしょう。
また、とくに美容液を選ぶ際には保湿成分に注目することがポイントです。
保湿効果の高い化粧品に含まれる具体的な保湿成分についてすてにあげてきましたが、あらためてそれぞれの効果をここでご紹介しましょう。
まず、保湿成分の中でも抜群に注目度が高いのが細胞間脂質の一つでもあるセラミドです。
角質のバリア機能を高める効果などが期待される成分で、とくに乾燥肌や敏感肌の人にとって不足しがちである点も特徴です。
また、高い保水力をもつとされているヒアルロン酸や、皮膚を構成する物質で保湿や皮膚の再生、弾力保持などの効果が期待される水溶性コラーゲン、エラスチンも人気が高いです。
天然保湿因子としては、ピロリドンカルボン酸や乳酸ナトリウムがあげられます。
化粧品を選ぶ際は、これらの保湿成分が配合されているアイテムをチェックするという手段もあります。
保湿化粧品の選び方2.無添加も大事なポイント
保湿というポイントに限らず、化粧品を選ぶ際には無添加であるかどうかということも、チェックすべき点でしょう。
無添加化粧品には、香料や防腐剤、合成界面活性剤などが含まれていないというメリットがあります。
化粧品によく使われる石油系の合成界面活性剤には肌のバリア機能を損壊する恐れが指摘されていますし、パラベンなどで知られる石油系の防腐剤や香料にも、ホルモンバランスに影響を及ぼす可能性があるとも言われています。
こうしたリスクを避けるためにも、近年無添加化粧品の人気が高まっています。
ただし無添加化粧品であっても、配合されている天然由来の成分に肌がアレルギー反応を起こすといった可能性もありますので、自身に合うアイテムを選ぶことが重要です。
体の乾燥を防ぐために…体の肌の保湿で大事なこととは?
ここまでは顔の肌の乾燥対策や保湿ケアについて触れてきましたが、ここで体の乾燥を防ぐためのポイントについても述べていきたいと思います。
以下の3点に留意してみてください。
体の乾燥対策1:保湿のためにボディクリームを使う
ひざやひじ、かかとなど、ボディには場合によっては顔よりも乾燥の気になる部位も存在しますね。
体の乾燥が気になる部分には、油分を含むボディクリームを塗ることをオススメします。
塗る時は乾燥の気になるパーツごとに、手のひらになじませたクリームをなじませていくことがコツです。
とくに乾燥していると思うパーツには、重ね塗りすることをオススメします。
体の乾燥対策2:サプリメントで保湿成分を補う
たんぱく質やオメガ3系脂肪酸は、不足するとターンオーバーのサイクルに遅れが生じたり、細胞の回復・再生がスムーズに進みにくくなり、肌の乾燥につながりかねない栄養素です。
また、後に触れるように、亜鉛やビタミン類も不足すると肌の乾燥につながります。
これらの栄養素をピンポイントで補うことができるのが、サプリメントのメリットです。
たんぱく質やオメガ3系脂肪酸は肉や青身魚を食べることでも摂取できますが、食事では十分摂れていないケースもあります。
そこでプロテインやEPA、DHAなどの入ったサプリメントを活用することで、効率よくこれらの栄養素を補うことができます。
亜鉛やビタミン類ももちろん、サプリメントで不足分を補うことができます。
体の乾燥対策3:食事で身体の内側からの保湿を心掛けて改善していく
サプリメントのほかにも、食事で肌の保湿効果を図るという手段もあります。
以下の栄養素は肌の保湿に効果的であるとされていますので、体や顔の乾燥が気になる時の食事の参考にしていただければと思います。
肌を保湿してくれる栄養成分を多く含む食べ物・栄養素とは?
保湿に大事な栄養素:ビタミンA
まず、皮膚や粘膜の潤いを保つ働きのある栄養素として、ビタミンAがあげられます。
ビタミンAを多く含む食物にはうなぎ、レバー、牛乳、卵の黄身があります。
体内でビタミンAになるβカロチンも、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、ほうれんそうといった緑黄色野菜に豊富に含まれます。
保湿に大事な栄養素:ビタミンB群
ビタミンB群は、ターンオーバーサイクルの正常化にとってもカギとなる新陳代謝を活性化させる働きが期待されます。
また、すでにお肌が乾燥している人にとっても、乾燥による炎症を抑制する効果が含まれているため、重宝したい栄養素と言えます。
豚肉やレバー、大豆、うなぎ、ナッツ類などに豊富に含まれています。
保湿に大事な栄養素:ビタミンC
ビタミンCと言えば野菜や果物に多く、美白効果に優れることをイメージする人も多いのではないでしょうか。
ビタミンCにはコラーゲンの生成を促進させる働きもあると言われています。
コラーゲンは前述した通り、乾燥した肌にとって不足している成分ですので、保湿を心がける際には生成を図ることがカギとなります。
ビタミンCをとくに多く含む野菜や果物としてはブロッコリー、トマト、ピーマン、メロン、レモン、イチゴなどがあります。
保湿に大事な栄養素:亜鉛
ターンオーバーサイクルの促進をサポートする栄養素としては、亜鉛もあげられます。
牡蠣や牛肉、レバー、ごま、いわしなどに豊富に含まれています。
男の肌の保湿は油分量に気を付けることが最重要ポイント!

男性の肌環境は、一般的に女性よりも水分量が少ない上に髭剃りなどの刺激を日々受けており、また女性ほどお手入れを入念に行う習慣が根付きにくいという傾向からも、女性にも増してきちんとした保湿ケアを取り入れる必要性が高いと言えるかもしれません。
ただし、保湿ケアを行う場合、男性は皮脂の分泌量が多めであるという特徴にも留意する必要があります。
洗顔する時は、皮脂の分泌が多い鼻や額部分をとくに念入りに行いましょう。
そして、化粧水などでたっぷりと水分を補給した上で、クリームなど油分の多いアイテムを大量につけすぎたりしないように、気を付けてください。
肌の保湿に最悪!乾燥肌を招く5つのNG習慣
最後に、日常生活の中で乾燥肌を招きやすい習慣を5つ紹介します。
きちんとしたスキンケアを実行していても、以下のような習慣を繰り返してしまうと保湿の効果は薄れてしまいます。
反対に、このような習慣を取り入れないように気を付けて日常生活を送ることが、肌の乾燥防止に大きく役立ちます。
NG習慣1.お風呂上りに保湿スキンケアまで時間が空いてしまう
入浴後の肌は、実は急速に乾燥が進みやすくなっています。
これは、洗顔や入浴によって肌に含まれる保湿因子が流出してしまうためです。
また、体を洗う際にタオルやボディブラシなどを使っていると、摩擦が刺激となり乾燥を進める要因にもなります。
ですので、お風呂から出たら体や顔についた水分を放置せずに、タオルで優しく取り除いた後、遅くとも5分以内には保湿などのスキンケアに取り掛かるようにしましょう。
スキンケアまでの時間を空けてしまうと、肌の乾燥をどんどん進めることになってしまいます。
NG習慣2.パッティングをして肌の保湿しようとしている
とくに化粧水をコットンにつけて肌になじませる時に、皮膚を軽く叩いてパッティングする癖が付いている方もいらっしゃるかと思います。
ですが、コットンや手のひらでパッティングすることで肌に摩擦や刺激が加わり、かえって乾燥を招く可能性があります。
水分や保湿成分を確実に肌に届けるためにも、化粧水や美容液を扱う際は皮膚に優しくなじませるようにする意識をつけるようにしましょう。
NG習慣3.同じ化粧品を使い続けて肌を保湿できると思っている
これまでに触れたように、肌の乾燥具合は年齢や季節、生活習慣など本人を取り巻く環境によっても変わってきます。
年齢や季節の変化などにより、乾燥がひどくなってきたと感じているのに以前と同じ化粧品を使い続けていると、その時の肌の状態に対して保湿が不十分になってしまう可能性があります。
自身の肌の乾燥具合を見極めながら、配合成分などを参考にして最適な化粧品を選ぶようにしましょう。
NG習慣4.エアコンによる乾燥トラブルで肌の保湿層にダメージを与えている

加齢や生活習慣によるターンオーバーのサイクルの乱れのほか、空気の乾燥が肌の乾燥を招くケースも考えられます。
気候的に冬は乾燥しやすい季節として意識される方も多いかもしれませんが、実は夏もエアコンによって室内が乾燥すると、肌表面の皮脂も乾いていき、肌の水分が逃げやすくなるケースが想定されます。
エアコンのきいた室内で過ごすことの多い方は、とくに注意が必要です。
加湿器を設置したり、ミストスプレーなどで肌に水分を与えるなどの対策を講じることもオススメです。
また、日常的にエアコンの風に当たりやすい環境にある場合は、保湿ケアも怠らないように意識しましょう。
5.汗をそのままにしてしまうことで肌の保湿バランスが乱れる
夏に汗をかいた時、ふかずに放置してしまうと乾燥を招くこともあります。
汗をふかずに蒸発するまで放っておくと、汗が蒸発する際に肌からうるおいも一緒に逃げてしまう可能性があります。
汗をかいたらハンカチやタオルでそっと押さえてふくか、洗い流すようにしましょう。
ただし、力を入れてゴシゴシとこすってしまうと肌にダメージを与えることになりますので、力加減には注意してください。
大量に汗をかいた場合は洗顔をして、その後にスキンケアで肌に水分や油分を補うことをオススメします。
まとめ
肌が乾燥する要因は複数存在しますし、それぞれの要因が絡み合って乾燥肌が出来上がるケースも、珍しくないかもしれません。
まず、「自身の肌がなぜ乾燥しているのか?」というメカニズムを探ることで、それぞれの肌の状態に合わせた保湿などの対処法が見えてくるのではないでしょうか。
具体的なケアの仕方だけでなく、化粧品の選び方や日常生活を送る上での習慣にも、乾燥を防いだり保湿効果を伸ばすためのヒントが潜んでいるし、反対にやってはいけないタブー行為も隠されているようですね。
自身のスキンケアや生活習慣、肌を取り巻く環境などをトータルでとらえた上で、それぞれの要所要所で最適な選択肢をチョイスするように心がけてみてはいかがでしょうか。