髪を洗った後にはドライヤーを使って髪を乾かしますが、乾かしたあとはどうしても髪がパサついたり、広がってしまうということはないでしょうか?

とくに女性の場合、髪をしっかり乾かすことによって翌日のスタイリングもやり易くなるため、毎日ドライヤーでブローするという人も多くいます。

しかし、その中には、ブローをすればするほど髪が傷んでしまうと悩んでいる人も少なくありません。

「髪を乾かさないといけないのは分かっているけれど、ドライヤーを使えば髪がパサついちゃうし、どのように乾かせばいいか分からない」

と悩んでいたり、

「ドライヤーを使うと髪が傷むから、自然乾燥で済ませちゃえ!」

と、きちんと髪を乾かさないでいたりはしませんか?

髪を乾かさないでそのままにすることは、女性はもちろん、男性の髪にもよくないことなのです。

この記事を読むことによって、「なぜ髪を乾かさないといけないのか」という理由が分かるほか、「髪を傷めることなくきちんと乾かせる方法」を身につけられるようになります。

髪の乾かし方では、髪の長さに合わせた正しい方法や、ドライヤーの使い方ポイントなどもご紹介してきますので、どうぞ最後まで読んでみてくださいね。

自然乾燥は頭皮トラブル&髪のダメージの最大の原因に!

髪が長いほど乾かすのに時間がかかるほか、疲れている日には面倒だからと少しだけドライヤーを使って、表面だけ乾いたらあとは自然乾燥で済ませるという人もいますね。

また、男性の場合は、一般的に短髪なのでドライヤーをまったく使わないという人もいるでしょう。

自然乾燥させると、髪の毛の水分が必要以上に蒸発しないので、しっとりとまとまり髪にもいい気がしますし、頭皮の乾燥も防げるのでいいように感じます。

しかし実際は、自然乾燥は髪だけではなく頭皮にも悪影響を与える、大きな原因となっているのです。

髪が濡れた状態で放置すると、頭皮や髪の根元部に水分が溜まり、やがて頭皮に雑菌が繁殖し始めます。

これが原因となって、頭皮に臭いが出るなどのトラブルを起こすのです。

たとえば、タオルが生乾き状態になると、イヤな臭いがしますね。

これは、タオルがしっかり乾かなかったことで雑菌などが付着し、そこで増殖することによって臭いが発生するのです。

自然乾燥をさせるということは、頭皮と髪の間で、「生乾きのタオルと同じ状況が起こっている」わけです。

髪は健康な頭皮から育っていくため、頭皮に何らかのトラブルがあるとじゅうぶんな栄養が得られず、健康な髪に成長しなくなってしまいます。

また、シャンプー後は、頭皮と髪から水分がどんどん蒸発している状態なので、すばやく乾かしてあげることが大切です。

また、ドライヤーを使うことによって頭皮が温められるので、血行が促進され栄養分が髪の毛にも届くようになります。

しかし、自然乾燥では水分がどんどんと蒸発するとともに、頭皮が冷えてしまうため血行不良を起こします。

血行不良になると栄養分が行きわたらなくなるため、丈夫な髪が生えなくなり、この状態が続くことによって薄毛も引き起こしてしまいます。

こうした理由から、「自然乾燥は、髪と頭皮トラブルの大きな原因」となっているのです。

サラサラの髪を作るためには乾かし方の工夫を!

乾いた後もパサつかず、サラサラな髪に仕上げるためには、「乾かし方を工夫する」必要があります。

乾かし方の工夫というと難しいように聞こえますが、とても簡単なことです。

これを知っているだけで、乾かした後の髪の仕上がりに大きな差が出てくるので、ぜひ覚えてくださいね。

髪の乾かし方のポイント1.タオルで拭く前に髪の水分を絞っておく

髪を洗った後すぐにタオルで拭くと、タオルがたくさんの水分を吸収してしまい、それ以上髪の水分を吸収できなくなってしまいます。

この状況で髪を乾かすと、ドライヤーを使用する時間が増えることとなり、髪と頭皮の乾燥を招く要因となってしまいます。

髪を洗った後は、すぐにタオルを使って水分を拭きとるのではなく、「髪を絞って水気をしっかりと取る」ことが大切です。

とくに、ロングヘアの人は、ここでしっかりと髪の水気を取っておくことによって、ドライヤーを使う時間が短くて済み、髪を傷めずスピーディーに乾かすことができます。

髪の乾かし方のポイント2.しっかりとタオルドライをする

タオルドライでも、しっかりと髪の水分を取ることが大切です。

ただし、その「やり方次第では髪の毛を傷めることになる」ため、正しい方法でタオルドライを行っていく必要があります。

とくにやりがちなのが、「タオルでゴシゴシと力強く拭きとる」ことです。

これは間違った方法であり、この仕方でタオルドライをしていると、髪1本1本がこすれ合い、髪の表面が傷ついてしまいます。

そのため、こすりながら拭くことは避けなければなりません。

正しいタオルドライの方法としては、まずタオルを頭にのせ「軽くたたく」ようにして、髪の表面と根元部分の水気を取っていきます。

次に、髪の根元部分から毛先にかけて、タオルを毛束に巻きつけてタオルごとやさしく握り、水分を取っていきます。

この時にも、毛束をこすらないように気を付けましょう。

とくに、根元部分は水分が残りやすく雑菌が繁殖しやすいため、丁寧に行いましょう。

最近では、一般的な綿のタオルよりも吸収率の高い「マイクロファイバータオル」という商品も販売されおり、こうしたタオルを使用することもオススメです。

マイクロファイバータオルは、綿タオルに比べて5倍以上の吸収力をもっているので、より髪にダメージを与えることなく、短時間で水分を取ることができます。

髪の乾かし方のポイント3.毛先に下から風を当てない

毛先は根本と比べて乾燥しやすく、もっともダメージを受けやすい部分でもあります。

その毛先に向かって下からドライヤーを当ててしまうと、キューティクルが開いてさらに乾燥が進んでダメージが強くなってしまいます。

そのため、ドライヤーで毛先を乾かす際には、毛先の方からから当てないようにしましょう。

毛先に向けてドライヤーを使うと、熱風が毛先に当たることになります。

すると、毛先の傷んだ部分から水分がどんどんと蒸発していき、パサつきを起こしてダメージにつながってしまいます。

また、しっかり乾かさなければいけない根元部分には、温度の下がった温風が当たることとなり、じゅうぶんに乾かせない可能性があるのです。

そのため、髪を乾かす際には、ドライヤーを「根元に近い場所から少し離して当てる」ようにし、ドライヤーの温風の流れを利用して、毛先も一緒に乾かしていくのが理想の乾かし方です。

つやつやにするためにはキューティクルを閉める意識がポイント

髪が濡れた状態は、毛髪1本1本を保護している「キューティクルが開いている状態」です。

キューティクルとは、髪の内部を保護するために覆っている3つの層のうち、もっとも外側の層のことをいい、非常に薄いウロコのような膜が6枚~8枚ほど重なり合うようにして構成されています。

キューティクルの主な役割は、内部の水分やタンパク質が逃げ出すのを防ぐとともに、ピッタリと覆うことによって髪につやを与えます。

つまり、つやつやの髪を作るためには、開いたキューティクルを閉めて、向きをそろえることが大切です。

キューティクルの層は、髪の根元から毛先に向かって重なり合っており、キューティクを閉じるためには、「ドライヤーを根元から毛先に向かって当てる」のがポイントです。

こうすることによって、向きがめちゃくちゃだったキューティクルが同じ向きに揃っていき、水分の蒸発を防ぐことができるのです。

素早いドライで髪を乾かすことでダメージを防ぐ!

潤いのあるつや髪は、開いてしまったキューティクルを整えることによって生まれるものであり、そのためには、「いかに髪のダメージをおさえて乾かすか」にかかっています。

髪を傷めずに乾かすためには「素早いドライ」が重要で、ダメージを防ぐポイントの1つでもあります。

キューティクルが開いた状態がつづくと、髪の内部にある水分や髪を構成する大切なタンパク質が失われていき、それによってパサつきが起きて枝毛や切れ毛につながります。

また、キューティクルの向きもバラバラな状態となっているため、髪全体のつやもなくなってしまいます。

こうした理由から、髪のダメージを防ぐためには素早いドライが重要なのです。

素早く髪を乾かしていくためには、事前の準備も必要となります。

ここからは、髪を素早く乾かすための下準備について、ご説明していきますね。

髪を乾かす前に終わらせておきたい下準備の方法とは?

髪を素早く乾かすためには、効率のよい乾かし方をしていくことが大切です。

ドライヤーを使う前には、サラサラ髪を作る乾かし方でもご紹介しました「タオルドライ前に行う水気取り」と「正しいタオルドライ」を行っておくことです。

加えて、「髪の絡まりを取る」・「ヘアオイルやアウトバストリートメントを使う」という下準備も済ませておきます。

ここからは、「髪の絡まりを取る」・「ヘアオイルやアウトバストリートメントを使う」点について、ご説明していきますね。

ブラッシングで髪の絡まりを取っておく

髪が絡まった状態でドライヤーをかけても、髪1本1本に温風があたらないため乾くまでに時間がかかってしまいます。

そのため、ドライヤーを使う前には、ブラッシングをして髪の絡まりを取っておくようにします。

ブラッシングの際、「目の細かいコーム(くし)を使って髪を解かす」のは避けなければなりません。

濡れた髪はキューティクルが開いているため、乾いているときよりも滑りが悪い状態になっています。

その状態で目が細かいコームを使うと、髪が絡まってしまいます。

それを強引に解こうとすると、キューティクルをバリバリと剥がしてしまうので、髪の水分が失われて乾燥を招くほか切れ毛や枝毛の原因にもなります。

乾かす前に行うブラッシングでは、「目の粗いウッドブラシ」がもっともオススメです。

ウッドブラシの使い方としては、最初に髪の流れに沿ってやさしく解かして絡まりをほどきます。

ある程度絡まりが解けたら、後ろの髪を前のほうへ流したり、斜め方向に流すなどしてしっかりと絡まりを取っていきます。

ダメージがひどい毛先にはヘアオイルやアウトバストリートメントを塗っておく

細い髪質の人やパーマをかけている人の場合、健康な髪の人よりもダメージを受けやすい状態になっています。

そのため、ブラッシングをする前には、ダメージを受けやすい毛先に「ヘアオイル」や「アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)」をつけておくことをオススメします。

こうすることで、髪の滑りがよくなり、絡まりを防ぐことができます。

アウトバストリートメントのつけ方としては、最初に手のひらに取って両手にまんべんなく伸ばし、そのあと髪に揉み込むようにしてつけていきます。

このとき、両指の間にまでトリートメントをつけておくことで、髪の内側にもトリートメント行きわたるようになります。

髪の芯までトリートメントを浸透させようと、すり込むようにつけてしまいがちですが、髪をこすり合わせると、キューティクルにダメージを与えてしまうため、すり込むのはやめましょう。

アウトバストリートメントをつけたら、いよいよドライヤーで髪を乾かしていきます。

ここからは、ドライヤーを使った髪の乾かし方の正しい手順について、1つ1つご説明していきますね。

ドライヤー髪を乾かす正しい手順

ドライヤーで髪を乾かす際にも、正しい手順があるのをご存知でしょうか?

「素早く乾かさなければ!」と髪全体に温風を当ててしまうことが多いですが、ここで適当に乾かしてしまうと、温風がよく当たる部分と当たらない部分ができて乾き方にムラが出てしまいます。

また、温風が一か所集中して当たってしまうため、そこだけキューティクルが剥がれて乾燥につながるほか、温風が当たらない部分は乾かないため、キューティクルが開いたままとなり乾燥を招いてしまいます。

したがって、正しい手順に沿って髪を乾かしていくことが大切であり、ダメージを与えずに乾かすことができるのです。

正しい髪の乾かし方手順1.どんなヘアスタイルでも長さでも共通!まずは髪の毛の根元から!

最初に乾かすところは「髪の毛の根元」です。

これは、ショート・ロング・パーマのどのヘアスタイルでも共通です。

髪の毛の根元は、髪の毛が密集しているため水分が溜まりやすく、雑菌が繁殖しやすいです。

また、毛先はダメージを受けていることが多く、毛先付近から乾かしてしまうと「オーバードライ(乾かしすぎ)」になってしまいます。

そのため、「ヘアスタイルに関係なく、最初は根元から」乾かしていきます。

ドライヤーを当てる際には、「髪から20cm以上」離して使うようにしましょう。

髪とドライヤーの距離が近すぎると、キューティクルにダメージを与えて乾燥につながります。

髪の毛の根元といっても範囲が広いですね。

効率がよく、思い通りのスタイリングを作るためには、「前髪の根元」をはじめに乾かし、それから「髪全体の根元」を乾かしていくことです。

先に前髪を決めちゃうイメージですね。

前髪の根本~中間にかけてある程度乾いたら次に髪全体の根本に入ります。

髪全体では、後頭部の根元から始め、徐々に前へと乾かしていくといいでしょう。

後頭部では、顔を少し下げて縦に分け目を入れ、髪を左方向や右方向に流しながらドライヤーを当てると、髪の内側にも温風が届くためしっかり乾かすことができます。

前や横の部分は、鏡を見ながらドライヤーを使うことが可能なので乾かしやすいですが、後頭部は自分からは見えないため、乾きムラが起こりやすいです。

そのため、後ろの髪を上手く乾かすためには、根元に付近に指先入れ、髪をはさみながら持ち上げて乾かしていきましょう。

正しい髪の乾かし方手順2.後ろの後頭部から襟足にかけての部分を乾かす

根元部分が乾いたら、今度は「後頭部から襟足までの部分」と、「こめかみ部分」も乾かします。

ドライヤーは、「後頭部の斜め上45度」付近から襟足に向かって当て、毛先に熱い温風が当たらないようにします。

手ぐしを使って、後ろの髪をピンと軽く引っ張りながら、内側にもドライヤーの風を送っていきます。

襟足や耳のうしろ部分の髪は、ほかの部分の髪よりも太い傾向にあるため、乾きにくい部分です。

ここは、親指以外の4本を使って髪をはさみ、軽く引っ張るように髪を持ち上げ、乾かしていきます。

ドライヤーは、斜め下45度あたりから根元に向かって、温風をかけるようにしましょう。

こめかみ周辺は、指先を使って髪をはさみ、顔の方に流しながらピンと張った状態で乾かします。

このときドライヤーの温風は、こめかみの根元付近から毛先へとかけていきます。

こめかみは、くせうやうねりが出やすい部分なので、丁寧に行っていきましょう。

正しい髪の乾かし方手順3.全体の髪の毛の中間を乾かす

髪の毛の中間部分は、「ドライヤーは髪の横・前方向から当てる」ようにして乾かしていきます。

手ぐしで髪を引っ張り上げるようにし、根元方向から毛先方向へと温風を当て、乾かします。

髪を上へと引き上げる際には、頭は引っ張られる方向と逆の方向に力を入れがですが、この状態で乾かしていると首が疲れてしまいます。

そのため、引っ張り上げる方向と同じ方向に、頭を傾けるようにしましょう。

こうすることで、首に余分な力がかからないため、疲れにくくなりますよ。

正しい髪の乾かし方手順4.全体の毛先を乾かす

最後は毛先を乾かしていきます。

毛先のドライにおいても、ドライヤーを毛先に向かって直接当てることは避け、根元方向から毛先方向へと、温風の流れを利用しながら乾かしていきます。
手ぐしを使い、上から髪を解かすようにして乾かしていくと、毛先もパサつかず全体につやのある髪に仕上がります。

正しい髪の乾かし方手順5.冷風(COOLモード)で髪を引き締める

毛先を乾かしたら、最後にドライヤーを「冷風(COOLモード)」にして、髪全体に冷えた風をかけていきます。

なぜ、冷風を当てるの?と思う人もいるかもしれませんね。

冷えた風を当てることによって、キューティクルの開きを整えることができ、水分蒸発を防ぐことができるのです。

つまり、冷たい風を当てることによって、キューティクルが閉まって髪の芯に水分が保持されるため、髪がパサつかずに仕上がるわけです。

髪を乾かしながら「根元をふんわりと立ち上げる」のがポイント

髪を乾かしたのにトップ(頭頂部)にボリュームが出ず、ペタッとしてしまうことはありませんか?

その原因は、ドライヤーの使い方が関係しているのかもしれません。

トップ部分のボリュームはヘアスタイルのカギでもあり、そこにボリュームがないと、どんなヘアスタイルも思い通りに決まりません。

根元をふんわり立ち上げたいときには、トップ部分の髪をつまみ上げ、根元部分に温風がゆきたるようにドライヤーをかけていきます。

このとき、根元が完全に乾く前に行うことがポイントです。

こうすることによって、普段はボリュームがなくペタッとしがちな頭頂部分も、ふんわりとエアリーな仕上がりになります。

頭皮の近くに指を入れて空気を送り込みながら、左右に髪を振る

髪全体にボリュームがないときには、手ぐしを頭皮に近い場所に入れ、少し持ち上げるようにして温風を送り込み、はさんだ髪を左右に細かく振りながら乾かしていきます。

こうすることによって、くせが直って髪の根元から立ち上がり、ボリュームがアップします。

髪全体のボリュームを出すときにも、根元が完全に乾く前に行いましょう。

髪を乾かすときのドライヤーの温度設定方法について

ドライヤーには、HOT(温風)モードとCOOL(冷風)モードがありますが、一般的なドライヤーのHOTモードは100℃~110℃に設定されています。

温度が高いほうが早く乾いていい気がしますが、100℃の温風を髪に当てるとキューティクルが壊れてダメージが起こってしまいます。

キューティクルにダメージを与えず、髪をしっかり乾かせるドライヤーの温度は「60℃~80℃程度」であり、温度が低いほどダメージは少ないです。

ヘアケア製品を開発している大手メーカーによると、1,200W(ワット)のドライヤー熱風は約140℃あり、800Wのドライヤーでも90℃以上あるといいます。

そのため、ドライヤーと髪との間隔が狭すぎると、髪が必要以上に乾燥し、ダメージを与えてしまうと指摘しています。

ですが、ドライヤーと髪との間隔を広げることによって、髪に当たる熱風の温度が下がり、ダメージをおさえながら乾かすことができます。

大手ヘアケアメーカーによると、「1,200Wのドライヤーは20㎝離すことで約70℃」まで、「800Wドライヤーは20㎝離すことで約60℃」まで温度を下げることができるとしています。

そのため、ドライヤーを使う際には、「髪の毛から20㎝以上離す」ことが重要なポイントとなります。

長さ別!髪の乾かし方のポイントとは?

どのヘアスタイルにおいても、髪のドライ方法はここでご紹介したやり方でOKなのですが、髪の長さごとにベストなドライ方法があります。

それぞれの長さに合った乾かし方をすることによって、髪の悩みを改善することができ理想のヘアスタイルを手にすることができます。

そこで、ここからは

  • ロング
  • ミディアム(肩にかかるボブ)
  • ミディアムショート(肩上のボブ)
  • ショート

の4つのヘアスタイルにおける髪のくわしいドライ方法をご紹介していきましょう。

ロングの髪の乾かし方

ロングヘアの場合は、すぐに乾かしてしまうのではなく、事前のステップをしっかり踏んでから、適切なやり方で髪を乾かしていくことが大切です。

とくにロングヘアの場合、ほかのヘアスタイルよりも髪が絡まりやすいので、ダメージを防ぐためにアウトバストリートメントをつけてからドライヤーを使います。

根元を乾かすときには、後ろ部分の髪を左右に分けてラインを作り、その分け目から手ぐしを入れてドライヤーの温風を送っていきます。

このとき、「顔を下に向け、分け目付近の根元から毛先に向けて温風を送る」のがポイントです。

つい、風量をターボモードにし、正面(顔の方)から風を送ってしまいがちですが、ロングヘアの人がこのような間違った方法で乾かしていると、毛先が絡まってしまうほか、熱風が毛先にも当たるためパサつきが出てしまいます。

そのため、ロングヘアの人は「顔を下に向け、根元からドライヤーを当てて乾かす」のがポイントです。

こうすることで根元がしっかりと立ち上がり、毛先がはねずに内巻きに仕上がります。

最後に、冷風を送ってキューティクルを整え、髪のうるおいを保たせます。

ミディアム(肩にかかるボブ)の髪の乾かし方

肩にかかるボブなどのミディアムヘアの場合も、ドライ方法はロングヘアのやり方とほとんど似ています。

ただ、ミディアムになると毛先がはねることが多くなってきます。

毛先がはねてしまうのは、ドライヤーの使い方に問題がある場合がほとんどです。

はねを直すためには、ミディアムヘアに合ったドライ方法を行うのが、もっとも効果的です。

ミディアムヘアに合ったやり方を続けることによって、自然な内巻きヘアに仕上げることができます。

ミディアムヘアのドライにおいても、「顔を下向きにして頭頂部付近から毛先に向かってドライヤーを当て」、最後に正「正面から20㎝以上離して温風を送る」ようにします。

正面から温風を送るのは、髪の内側に空気を送ってふんわりエアリーに仕上げるためです。

最後は、冷風で開いたキューティクルを閉じます。

こうすることで、ふんわり内巻きスタイルに仕上がります。

ミディアムショート(肩上のボブ)の髪の乾かし方

ミディアムショートも、根元のドライ方法は、他のヘアスタイルと同じように行っていきます。

中間部分から毛先部分においては、はじめに髪をある程度(80%ほど)乾かしておき、あとは手ぐしを使って内巻きになるようにドライヤーを当てていきます。

とくに、こめかみから耳のうしろ部分の髪の毛は、ほかの部分の髪の毛と生える方向が違っていて斜めに生えており、くせが出やすい部分でもあります。

この部分にくせが出ないようにするには、「顔を下向きにして髪の内側から手ぐしを入れ」、「根元方向から毛先方向へ向かって」ドライヤーを当てます。

このとき、手ぐしを通したら「毛先を内側に巻き込むように軽くつかみ」、ドライヤーを当てていくのがポイントです。

手ぐしをゆっくりと抜きながら、毛先にも離れたところからドライヤーの温風を送ってあげましょう。

襟足は、後頭部の真ん中から左右に髪をに分けておき、同じように内側から手ぐしを入れて巻き込むようにセットしてからドライヤーを当て、ゆっくりと手ぐしを抜きながら毛先も乾かします。

そしてラストに冷たい風を送ることによって、キレイな内巻きのつや髪に仕上がります。

ショートの髪の乾かし方

ショートヘアは、ロングやミディアムとは乾かし方が多少変わってきます。

最初に根元から乾かしていくのは一緒ですが、最初に「つむじ部分から、髪の生える方向に沿って放射線状」に乾かしていきます。

ある程度(ショートも80%ほど)乾いたところで、前髪のドライに取りかかります。

前髪のドライを後にまわしてしまうと、ほかの部分を行っている間に前髪が乾いてしまい、思い通りのシルエットにならないからです。

ですが、後頭部から全体を乾かしている際に、温風が前髪に当たって乾いてしまいうねりが出ることがあるからです。

前髪にうねりがついてしまったときには、ドライヤーを左右両方から当てることによって、まっすぐに整えることができます。

このようなやり方を行うことで、頭のラインに沿ったきれいなシルエットに仕上がります。

日本人の頭の骨格は、トップの両サイドが張った逆三角形タイプが多く、いい加減に乾かしてしまうとシルエットが角張ったようになってボサボサに見えたり、頭でっかちに見えてしまいます。

とくに、毛先方向や顔方向から強風を送ってしまうと、毛先が上がってしまうためこのようなシルエットになりやすいです。

このような理由から、ショートヘアの人は、ドライヤーの使い方に配慮しながら整えていくようにしましょう。

ほかにも、同じ箇所だけを集中的に温風を当てると、不自然な分け目ができてアンバランスなシルエットになってしまうほか、頭皮の乾燥にもつながり健康な髪が生えなくなってしまいます。

そのため、同じところだけにずっと温風を当てるのではなく、まんべんなく全体に当てるようにしましょう。

ショートヘアも、最後は冷風でキューティクルを閉じ、つや髪に仕上げましょう。

よくある悩み別の髪の乾かし方のポイント

髪質は人それぞれ異なるため、スタイリングに関する悩みもさまざまです。

そのなかで、「よくある5つの悩みを解消する乾かし方ポイント」をご紹介しますね。

髪の悩み別乾かし方1.くせ毛やうねりの取り方

くせ毛や髪のうねりがあると、思い通りのストレートにならないため悩んでいる人は多いですね。

くせ毛やうねりを改善させるためには、適切なやり方で「根元を70%ほど」乾かしておき、手ぐしで髪をはさみながら上からドライヤーの温風を送っていきます。

中間から毛先にかけては、内側から手ぐしを入れゆっくりと髪をとかしていき、毛先部分は指先で巻き込みながらゆっくりと抜いていきます。

このときにも、ドライヤーで温風を送りながら行います。

髪がうねっている部分は、キューティクルが剥がれている可能性があります。

そのため、アウトバストリートメントをつけてドライヤーを使うのがオススメです。

なかには、髪のくせが強い人もいますね。

手ぐしでは改善できないような強いくせ毛では、ブロー専用ブラシを使いながら乾かしていくといいでしょう。

最後は、髪全体に冷風を送り、開いてしまったキューティクルを元に戻して整えます。

うねりやクセをストレートにするなら引っ張りながら乾かす

うねり知らずのストレートにしたいのであれば、うねりが出ている部分を手ぐして引っ張り、ドライヤーの温風は、根元から毛先へと送りながら行っていくのが効果的です。

こうすることによって、うねり部分の開いたキューティクルが元に戻り、ストレートにすることができます。

髪の悩み別乾かし方2.前髪の上手な乾かし方とは?

前髪は生え方(富士額など)によって、くせが出やすい部分です。

髪全体のブローをしてから前髪のブローに取りかかると、その間に前髪が乾いてしまいくせが取れなくなってしまいます。

そのため、根元のドライが終わったら、最初に前髪を行うようにしましょう。

前髪を上手に仕上げるために、「根元を立ち上げながら、しっかりと乾かす」ことが大切です。

前髪の内側の根元から指を通し、根元をはさむようにしてドライヤーの温風を送っていきまます。

このとき、はさんだ髪を左右に振りながら温風を当てることで、しっかりと立ち上がる前髪に仕上がります。

前髪のスタイルには、まっすぐ下におろした「ストレートタイプ」、斜めにおろした「ながし髪タイプ」、長めの前髪で左右に分けた「ふんわりかき上げタイプ」などがあり、それぞれブローの仕方も変わってきます。

前髪のスタイル:ストレートタイプ

①霧吹きを使って、前髪全体を濡らしておきます。

②前髪の根元から斜め上45度あたりにドライヤーをセットし、毛先に向かって温風を送ります。

このとき、前髪のライン(根元から毛先のライン)に沿って温風を当てることを意識しましょう。

③指先を、頭頂部の髪の根元部分に入れ、左右に軽くゆすりながら毛先へと通していきます。

このときも、ドライヤーは根元に当てています。

④冷風を当ててキューティクルを閉じ、最後に目の粗いコームでとかせばでき上がりです。

こうすることで、前髪の内側の根元にも温風を送り込まれるのでしっかりと乾き、「割れない前髪」を作ることができます。

前髪のスタイル:ながし髪タイプ

自然なながし前髪を作りたい場合には、初めに「流したい方向とは逆の方向」へ髪を流し、根元を乾かしていきます。

たとえば、左から右に流れる前髪にしたい場合には、はじめに右から左へ流しながら乾かし、そのあと左から右へ流しながら乾かしていきます。

①指先を、前髪の根元部分から毛先に向かって入れ、左右に細かく振りながら流したい方向へ抜いていきます。

このとき、ドライヤーは根元から毛先に向かって当てましょう。

②冷風を前髪の流れに沿って全体に送り、開いたキューティクルを閉じてあげます。

③目の粗いコームを使ってやさしく髪を解かせば、ながし前髪のでき上がりです。

前髪のスタイル:ふんわりかき上げタイプ

かき上げタイプは、「しっかりとした根元の立ち上がり」がポイントになります。

根元がしっかり立ち上がることで、ふんわりとしたかき上げシルエットに仕上げることができます。

①霧吹きで前髪部分を濡らし、目の粗いコームで解かしておきます。

コームで解かす際は、ストレート前髪のようにまっすぐ真下に解かします。(かき上げ前髪の場合、前髪に長さがあるため顔が隠れてしまうと思いますがそれでOKです)

②分け目を作り、そのラインに沿って前髪を左右に分けましょう。

③乾かすときには、ながし前髪と同様に「分け目とは反対の側」から乾かしていきます。

分け目と対称(反対側)の髪をすくい上げ、ドライヤーを分け目方向に向けながら根元に当て、しっかりと乾かします。

このとき、手ぐしを根元部分から入れて指で髪をはさみ、上に引っ張り上げるようにしてから根元部分を乾かしていきます。

④正面(顔方向)からも同じように乾かしていきます。(前の立ち上げ)

正面では、ドライヤーを斜め下45度にセットし、根元へ狙って温風を送っていきます。

⑤今度は、分け目側からのドライです。

分け目側は、正面の立ち上げから行います。

正面の根元付近から指を入れ、髪をはさみながら上に引っ張り上げます。

⑥ドライヤーは、分け目側から流したい方向に向かって当てていきます。

このとき、髪を引っ張り上げながら中間部分くらいまで温風を当てて乾かすと、ふんわりとしたかき上げ前髪ができます。

⑦前髪に冷たい風を送りキューティクルを整えたらでき上がりです。

髪の悩み別乾かし方3.はねない乾かし方のポイントとは?

髪がはねてしまったときには、はねた部分だけを直そうとしていませんか?

この場合、ブローによってはねが直ったとしても、しばらくすると再びはねてしまうということが多いですね。

髪の毛がはねてしまうのは、「毛の生え方」や「毛の流れ」、「毛がはねやうねりを記憶する」ことが原因です。

そのため、はねた部分だけをブローしても、一時的には直っても完全に直すことはできないのです。

はねないヘアスタイルを作るためには、「根元のくせを直すこと」がとても重要です。

ここで、はねないヘアスタイルを作る乾かし方をご紹介しますね。

①髪の毛が乾いていたら、水で濡らしておきます。

はねの原因は、髪が「毛の流れを記憶している」からとご説明しましたね。

髪の毛には、「形状記憶のような性質」があり、髪が乾燥することで起こります。

これは「髪の水素結合」と呼ばれる現象で、髪が乾くと起こり、水に濡れたり熱を加えられると解かれます。

そのため、はねないヘアスタイルを作るためには、髪を濡らしてから行う必要があるのです。

とくに、はねを直すには根元のブローが重要なカギとなるため、根元はしっかりと濡らしましょう。

②根元を乾かしていきます。

根元がよじれていると、いくら毛先のはねをなおしても意味がありません。

とくに、くせの出やすい「こめかみ」や「もみあげ」付近の髪は、顔の輪郭に沿うように生えています。

そのため、髪の生えている本来の方向とは逆の方向へ、ぐっと引っ張りながら根元をドライしていきます。

ハネないポイント…こめかみ・もみあげの髪

指先を、もみあげ~こめかみ付近の髪の根元に入れ、頭頂部へと持ち上げるようにぐっと引っ張り上げます。

くせが強い場合には、持ち上げた髪を反対側のこめかみまで持っていくイメージで、しっかりと持ち上げてください。

ドライヤーは、耳の下あたりから根元に向かって当てていきます。

ハネないポイント…首まわりの髪

首まわりの髪も、こめかみなどと同様にまっすぐ下に生えるのではなく、首のラインに沿うように斜め下へと生えています。

そのため、首まわりの髪は、指を生え際から入れて斜め上(対角線上)へと引っ張り上げた状態でドライをします。

このときドライヤーは、根元の斜め下45度付近から根元を狙って当てましょう。

とくに、首まわりはねが出やすい場所なので、一方向だけでなく左右両方向から根元を乾かすようにしましょう。

③根元を乾かしたら、目の粗いコームなどで毛先まで軽く解かします。

髪を解かすことで、どの程度はねが直っているかが分かります。

④毛先がはねていたら水で濡らし、ドライヤーを根元付近から毛先に向かって当ててかわかします。

ドライヤーを使う際には、その風量も重要なポイントとなります。

はねを作らないためには、弱モードの風量がいい気がしますね。

しかし、風量が弱モードの場合、風量が弱く髪を効率よく乾かせないため、温風の温度を高めに設定している傾向にあります。

そのため、弱モードで長時間乾かしていると、キューティクルが剥がれて乾燥を招く可能性があります。

したがって、ある程度の風量で、なるべく短時間で乾かしてくようにしましょう。

たとえば、ターボ(強)・ドライ(中)・セット(弱)などのモード設定があるドライヤーであれば、中間のドライモードを使用するといいでしょう。

髪の悩み別乾かし方4.ボリュームが出てしまう場合の広がる髪のボリュームダウン方法とは?

ボリュームが出てしまうのは、根元にうねりが出ていることが考えられます。

そのため、ボリュームをおさえるには、「髪の生えている方向に流しながら」ドライを行っていくのが効果的なやり方です。

髪の生えている方向をチェックするには、つむじを見るのがベストです。

髪は、つむじを中心にして放射状に生えているので、つむじを見ながら髪の毛を正しい位置に戻してあげます。

①鏡を使って、つむじから正しい位置に髪をもっていきます。

②つむじ付近から指を入れ、ドライヤーの温風は頭の上から根元へと送りましょう。

③温風を根元に送りながら、指先を左右に細かく振りがら髪の中間あたりまでおろしていきます。

指先を左右に振ることによって、まんべんなく温風がゆきわたり、しっかりと根元を乾かすことができます。

④根元がしっかりと乾いたら、あとはストレートヘアを作るドライ方法で、中間部分と毛先部分を乾かしていきます。

⑤ラストに、冷たい風を全体に送って、キューティクルの広がりを整えてあげればOKです。

髪の悩み別乾かし方5.パーマのウェーブやカールを出す方法とは?

パーマウェーブは、根元が立ち上がっていないときれいなカールをよみがえらせることはできません。

そのため、パーマヘアにおいても肝心なのは、「根元のドライ」です。

ここでは、ミディアムのふんわりパーマと、ロングのデジタルパーマの乾かし方をご紹介していきますね。

ミディアムのふんわりパーマの場合

①ウェーブをつぶさないように髪をつまみ上げ、斜め下45度付近からつまみ上げた髪の根元に向かって温風を送り込みます。

このとき、ストレートヘアのときのように手ぐしを通してしまうと、せっかくのきれいなウェーブがくずれてしまうため、指先でつまみ上げるようにします。

②全体の根元を乾かしたら、中間から毛先にかけてのウェーブ部分をドライしていきます。

手のひらに毛先をのせ、そのまま髪の中間あたりまでポンポンと持ち上げ、そこにドライヤーを上から毛先に向かって当てていきます。

ドライヤーで髪を温めてから冷やしてあげることにより、髪か乾くと同時にウェーブが形状記憶されます。

このとき、同じところばかりドライヤーを当てるのではなく、「髪を持ち上げて数秒間ドライ、そして離す」というサイクルで、髪全体を乾かしていきます。

③80%ほど乾いたところで、今度は髪の内側にドライヤーの温風を送っていきます。

髪を持ち上げて、ドライヤーを斜め下から当てていきます。

このとき、髪の内部に空気をふくませるイメージで行いましょう。

こうすることで、ふんわりとしたエアリーウェーブに仕上がります。

ロングのデジタルパーマの場合

①タオルドライ後に、アウトバストリートメントをつけておきます。

②根元と前髪を、共通のやり方で乾かします。

③根元が乾いたら、中間付近までを同様に共通のやり方で乾かします。

中間付近からパーマがかかっている場合には、髪の束をクルクルとねじり、そのねじった部分に温風を当て、中間部分を乾かしていきます。

このとき、温風はねじった髪の外側から当ててあげます。

④中間部分が乾いたら、毛先を乾かします。

毛先は、内側に巻き込むようにクルクルとねじり、そこにドライヤーを当てます。

毛先はくせがつきやすいので、ねじって乾かした後は普通に乾かしていくのがオススメです。

よりウェーブを強調したいときには、80%ほど乾いたところでワックスやムースなどのスタイリング剤をつけると、うまく仕上がりますよ。

⑤手のひらで毛先を持ち上げ、ねじりを解くように温風を下から送り込みます。

⑥後頭部に両サイドから手ぐしを入れ、ウェーブの中に空気をふくますイメージで、髪をポンポンと持ち上げたらでき上がりです。

デジタルパーマも形状記憶によってウェーブがよみがえるので、根元からしっかり乾かすことが大切です。

男性は一気に乾かすのがカギ!メンズの乾かし方

男性の髪の乾かし方は、女性とは少々異なっており「強風で一気に乾かす」のがカギとなっています。

メンズのヘアスタイルは、ドライの仕方で決まる!」といっても過言ではありません。

そのため、正しいメンズの乾かし方をマスターしていきましょう。

メンズのドライでも、基本は「根元を立ち上げるように乾かすこと」が重要です。

①つむじの上あたりから、ドライヤーを根元に向かって当て、指の腹で根元を左右に振りながら放射線状に乾かします。

このとき、後頭部の髪は前に倒すイメージでかき上げ、斜め下からドライヤーを当てます。

②前髪を斜めに流したい場合には、まず流したい方向とは逆の方向へ乾かします。

※ここでは、「左から右へ流す」設定でご説明しますね。

指を後頭部の右側から前方へ向かって入れます。

③ドライヤーを根元方向から毛先に向かって当て、手ぐしで解かしながら乾かしていきます。

ときどき、手ぐしでサイドの髪を頭頂部に上げるように流しながら乾かしてあげましょう。

こうすることで、セットしたときに頭頂部がしっかりと立ち上がります。

日本人の頭はハチ(側頭部のでっぱり部分)が張っている傾向にあるため、ハチの部分はボリュームが出ないように、手ぐしを通さず上から押さえるように乾かしてあげましょう。

④前髪は人差し指と中指ではさみ、流したい方向とは逆(ここでは右から左)へ斜めに流しながら乾かします。

⑤今度は、流したい方向(ここでは左から右)へ乾かしていきます。

根元を立ち上げるようにして、同様に乾かします。

⑥最後に、髪の内部に風を送るようにドライヤーを当て、ふんわりとしたシルエットを作ります。

このように乾かすことで、張っているハチがキュッと締まり、同時にサイドの髪が中央によるためトップにボリュームが出て、スッキリとしたラインができるわけです。

髪の毛を乾かす(風を当てる)方向で仕上がりのイメージが変わる!

どのヘアスタイルにおいても、基本は根元を乾かしておくことがカギとなりますが、ドライヤーをどこから当てるかによって、仕上がるシルエットも大きく変わってきます。

では、ドライヤーの風を「後ろから当てたとき」と、「前から当てたとき」のヘアスタイルを見ていきましょう。

後ろから風を当てて乾かすと?

ドライヤーの風を後ろから当てて乾かしていくと、男性は韓流アイドルのような「メンズマッシュ」に、女性はショートボブの場合は「ふんわり内巻きマッシュ」に仕上がります。

メンズマッシュの場合は、後ろの髪を前に流すようにスタイリングするので、トップ部分にボリュームが出て、丸みを帯びたシルエットになります。

トップにボリュームが出てくるので顔のラインが締まるほか、前髪もある程度の長さがあることから、小顔効果もあります。

メンズマッシュは、ビジネスにもプライベートにも似合う、今注目のヘアスタイルです。

ふんわり内巻きマッシュの場合は、外はねしやすいサイドの髪を、後ろから前に向かってドライヤーを当てながら乾かすことによって、根元のよじれが直り毛先は前にくせがつくので、きれいな内巻きになります。

ボブも後ろからドライヤーを当てることによって、ハチ部分のボリュームがおさまり、トップにボリュームが出るので、ふんわりとしたガーリーな印象に仕上がります。

前から風を当てて乾かすと?

ドライヤーの風を前から当てると、「かき上げ」スタイルになります。

かき上げスタイルは、男性の場合には前髪が短いと爽やかな印象に、前髪が長いと知的でセクシーな印象になります。

また、女性は前髪を作らないスタイルになるので、大人っぽくまた知的な印象になります。

かき上げスタイルは、前からドライヤーを当ててセンターをしっかりと立ち上げる必要があるため、基本的に前からドライヤーを当てます。

更にサイドの髪は、前から後ろへとドライヤーを当てることによって、立ち上がった前髪が自然に後ろへと流れるように仕上がります。

ドライヤーの熱が薄毛の原因を招く?

ドライヤーは、思い通りのヘアスタイルを作るうえで必要不可欠なアイテムですが、間違った使い方をしていると、薄毛を引き起こす原因にもなるのです。

これまで、さまざまなヘアスタイルの乾かし方をご紹介してきましたが、どのヘアスタイルにおいても、根元のドライがポイントでしたね。

根元を乾かすということは、頭皮にもドライヤーの熱風が届くことになります。

頭皮も乾かす必要がありますが、ドライヤーと頭皮の距離が近いと必要以上に水分が失われ、頭皮が乾燥してしまいます。

頭皮が乾燥すると、表面の角質が剥がれ、それがフケとなります。

フケは、頭皮に存在する悪玉常在菌のエサとなるため、悪玉常在菌が増えて頭皮環境が悪化してしまいます。

頭皮環境が悪化することで、毛穴にじゅうぶんな栄養分が行き届かなり、新しい毛が生えにくくなります。

また、フケが増えると毛穴をふさいでしまうため、生えてきた毛も健康に育たなくなり、すぐに抜けてしまいます。

ドライヤーから噴き出る熱風は非常に高く、1,200Wタイプは頭皮から5㎝離してもその温度は120℃あり、800Wタイプでも90℃もあります。

これは、ヤケドするほどの温度ですね。

したがって、頭皮から近い距離でドライヤーを使い続けることは、薄毛を招く原因となるわけです。

乾かすのが面倒くさいあなたへ!とにかく早く髪を乾かしたいなら?

髪はしっかり乾かさないといけないことは分かっているけれど、疲れがたまっているときなどは面倒に感じてしまうこともありますね。

そんなときには、ひと工夫することで髪を早く乾かすことができます。

ここで、髪を早く乾かすことができる方法をご紹介しますね。

早く髪を乾かす方法 その1.タオルをかぶりながらタオルに風を当てて乾かす

ドライヤーを当てる際に、タオルを頭全体にかぶせてから乾かすことで、通常よりも早く乾かすことができます。

タオルをかぶってしまったら、ドライヤーの熱風が髪に届かず乾かないイメージがありますね。

しかし、タオルをかぶってもドライヤーの熱は髪にしっかりと伝わるので、髪を乾かすことが可能です。

また、タオルをかぶることによって、髪の水分を吸収しながら乾かすことができるため、通常よりも約2倍も早く乾かすことができるのです。

この方法ならば、ドライヤーの熱風が直接髪と頭皮に当たらないので、ダメージも少なくて済みます。

タオルは、一般的なパイル状(糸が輪っか状になっている)の製品でもじゅうぶんに水分を吸収してくれますが、吸収率のよい「マイクロファイバータオル」を使えば、さらに早く髪を乾かすことが可能です。

早く髪を乾かす方法 その2.浴室以外の場所で乾かす

髪を乾かす場所は、洗面台のある脱衣所という人は多いですね。

脱衣所は浴室から出たところにあるため、湿度も高い場所です。

このような場所で髪を乾かそうと思っても、髪に水蒸気が付着してなかなか乾きません。

また、お風呂上がりで体が火照っているところにドライヤーを使うと、頭皮からたくさんの汗が出て、せっかく根元を乾かしても汗で濡れてしまいます。

これでは、思い通りのヘアスタイルを作ることができませんね。

そのため、髪を乾かす際には、浴室や脱衣所以外の場所で行うようにしましょう。

日当たりや風通しがよく、湿度が低いリビングで髪を乾かすと、いつもよりも早く乾かすことができますよ。

早く髪を乾かす方法 その3.ワット数が高いドライヤーを使う

ドライヤーにもさまざまな種類があり、風量やワット数も違っています。

ワット数が高くなると、ドライヤーの風量も大きくなります。

風量が大きければ、熱風の温度が高くなくても早く乾かすことが可能です。

美容室でブローをしてもらうと、しっとりとしたつや髪に仕上がりますね。

もちろん、美容師さんによるプロの乾かし方も関係していますが、使用するドライヤーも1つの要素となっています。

というのも、サロンで使用されているドライヤーは、一般用のものよりもワット数が高く風量も大きいため、髪にダメージを与えずに乾かすことができるのです。

また、サロンではスピーディーなスタイリングが求められるため、一般用よりもワット数が大きいものを使用しています。

普段、私たちが使っている一般用ドライヤーのワット数は1,000W程度のものが多く販売されていますが、サロンで使用されているものと比べると風量は劣ります。

髪を早く乾かすためには、「ワット数が1,200W以上・風量が1.3立方メートル/分以上」のものを選ぶようにしましょう。

最近では、一般用のドライヤーでも「低温度で大風量」のものも登場しており、選びやすくなっています。

まとめ

髪が傷むのは、「ドライヤーを使うから」だと思って、自然乾燥をしていたという人もいると思います。

しかし、それは逆に「髪と頭皮を傷める」ことにつながります。

髪を傷めずに乾かすためには、「適切なやり方でドライヤーを使い、ヘアスタイルに合った方法で乾かす」ことが大切です。

思い通りのヘアスタイルに仕上げるためには、どの髪型もまずは「根元を乾かす」ことが重要であり、そのあとは「ドライヤーを根元から毛先に向けて当てる」ようにして乾かしてくことが大切です。

また、前髪を流したいときには、はじめに「流したい方向と逆の方向に、流しながら乾かす」というのも大きなポイントです。

はねを直すときには、つい毛先だけをブローしがちですが、大切なのは根元のねじれを取ることであり、根元をしっかりと乾かすことによって、自然とはねもおさまるのです。

これまで、ドライヤーを使うたびに髪が傷んで困っていた人は、この記事でご紹介した乾かし方を実践してみてください。

きっと、今までとは違う満足のいく仕上がりになりますよ。