年齢を重ねるたびに実感するのは、肌のシワやたるみではないでしょうか?

とくに女性の場合、鏡に映る自分の肌に年齢を感じショックを受ける、という経験をしている人も多いことと思います。

そのため、いつまでも若々しい肌を保とうと日々さまざまな努力をしていますね。

ですが、あらゆる努力をしているのにもかかわらず、その効果が出ないとあきらめてしまう人も少なくありません。

肌の乾燥はシワやたるみの原因にもなるため、若々しい肌を保つためにも保湿してあげることはとても大切なことです。

しかし、保湿効果のある美容成分はたくさんあり、肌への効果の現れ方もそれぞれ違っています。

そのなかから、どの成分を含むスキンケア化粧品を選んだかによって、その後の効果に差が生じてくるのです。

たとえば、乾燥肌には水分を溜め込める保湿成分や、水分保持能力や持続能力の高い保湿成分などを含むスキンケア化粧品を使うことで高い保湿効果が期待できますが、必ずしもシワやたるみの改善も実感できるとは限りません。

なぜかというと、保湿成分にごとに皮膚内で作用する部分が異なり、それによって得られる効果も異なってくるからです。

水分を溜め込んで弾力を与える働きの保湿成分は、ふっくらとした肌を作ることができますが、皮膚の内部で働くため、肌表面の乾燥まではじゅうぶんに改善することができません。

また、水分を長時間保持できる保湿成分は、肌表面の乾燥を防ぐことができますが、肌の表面で働くため、弾力アップ効果はそれほど持ち合わせていません。

肌のたるみを改善して若々しい肌へと導くためには、肌の土台をしっかりと支えることが必要であり、その働きをする保湿成分を補うことが重要なのです。

保湿成分と呼ばれる物質は数多くありますが、そのなかで重力に負けないハリ肌を作り出す役割をもっているのが「コラーゲン」です。

コラーゲンという言葉は、テレビなどで聞いたことがあるかと思いますが、その役割や皮膚のどこに存在し、肌にどのような効果をもたらすのかまでは、よく理解できていないのではないでしょうか。

この記事では、「コラーゲンとはどんな成分なのか」をくわしくご紹介しているほか、意外と知られていない「コラーゲンの種類」や、「得られる具体的な効果・効能」なども分かりやすくご紹介しています。

したがって、この記事を最後まで読むことによって、コラーゲンに関する細か知識を得ることができ、「肌老化を防ぐためにどれだけ必要な成分」なのかも自然と分かるようになります。

また、コラーゲンがどのような成分でどのような働きをするのかを知ることで、これまでのスキンケアでは、どうして肌のたるみを改善できなかったのかも理解できるようになります。

そのため、自分に合ったコラーゲン配合スキンケア化粧品を選ぶことができるようになり、以前では得られなかった効果を実感することができるでしょう。

コラーゲンとは?

そもそも「コラーゲン」とは、どのような成分で肌ではどのような働きをするのでしょう?

「コラーゲン」は、タンパク質の一種で私たちの体内に元から存在しています。

皮膚だけに存在しているようなイメージがありますが、それ以外にも血管や骨などさまざまな組織に存在しており、全タンパク質の約30%を占めているといわれています。

コラーゲンは、外側から表皮・真皮・皮下組織の3層より構成される皮膚の層のなかで、中間に位置する真皮内の細胞間に存在しています。

真皮は皮膚のなかでも厚みのある層で、コラーゲンはそこに存在している「真皮線維芽細胞(しんぴせんいがさいぼう)」によって作り出されます。

その構造は、3本の鎖を絡ませたような「三重のらせん状」をしています。

細胞間でらせん状に存在していることによって、細胞と細胞の間隔をじゅうぶんに確保することができ、そこに水分をしっかりと溜めこみ、肌にハリを与えます。

コラーゲンの研究は1920年代から始まりましたが、当初は三重らせん構造による「生体の形状維持」だけが、コラーゲンの働きだと考えられていました。

肌の働きに言いかえると、「ハリのある肌を作ること」という意味です。

ところが、近年の研究によって新たに「細胞と細胞をつなぎ止める接着剤」・「情報の伝達」・「傷の治癒」などにもかかわっていることが分かってきました。

このように、コラーゲンは美容効果だけではなく、健康効果にも密接に関係しているのです。

コラーゲンの役割:肌を支えて弾力を与える!

コラーゲンは、全タンパク質の約7割を占めている物質ですが、体内では存在している部位によって違った役割を担っています。

肌におけるコラーゲンのおもな役割は、「三重らせん構造で真皮全体を支え、保湿成分を溜め込んでハリと弾力を与える」ことにあります。

コラーゲンの存在している真皮は、外側の表皮の奥にある層で、ほかの皮膚層よりも厚みがあります。

その厚みを維持させるためには、真皮内の細胞間にじゅうぶんな水分を溜め込めるようにする必要があります。

たとえば、キャンプなどで使用するテントにおいては、テントを張って空間を作るためには、しっかりとした骨組みが必要になりますね。

これと同様に、真皮の厚みを作って水分をたくさん溜め込むためには、その厚みを作り出すための骨組み的が必要であり、その役割を果たしているのが「コラーゲン」なのです。

つまり、コラーゲンは肌の内部から皮膚を持ち上げて、弾力のあるハリ肌を作りだしているわけです。

また、タンパク質の一種であるコラーゲンは肌水分との相性もよく、真皮内の水分となじんで保持する役割も果たしているのです。

コラーゲンと同様に、よく知られている保湿成分として「ヒアルロン酸」があります。

また、最近よく耳にするようになった「エラスチン」という成分もあります。

では、このヒアルロン酸やエラスチンはコラーゲンとはどのような関係で、どのような役割を果たしているのでしょうか?

ここからは、ヒアルロン酸とエラスチンについて、少しご紹介しますね。

コラーゲンと協力する保湿成分1.ヒアルロン酸の肌での役割

ヒアルロン酸も、コラーゲンと同じ真皮内に存在している「ムコ多糖の一種」です。

ムコ多糖とは、「グリコサミノグリカン」とも呼ばれる糖タンパク質の一種と、ヒアルロン酸が合体したくさり状のタンパク質です。

ヒアルロン酸も、コラーゲンと同じように真皮線維芽細胞によって作り出される保湿成分で、粘りが強く水分保持能力が非常に高いのが特徴です。

サラサラした液状では、水分を溜め込んで保持することが不可能なため、ほかの物質と結ぶ付くことで粘りを作り出し、水分を蓄えているというわけです。

真皮内でコラーゲンが骨組みを作り、そこにヒアルロン酸が満ちることで2つの成分がしっかりとくっつき、水分を溜め込むことができるようになるのです。

これによって、ぷるぷるとしたハリ肌を作り出すことが可能となります。

コラーゲンと協力する保湿成分2.エラスチンの肌での役割

エラスチンも、コラーゲン・ヒアルロン酸と同じ真皮線維芽細胞から作り出されるたんぱく質の一種です。

「網目のような構造」をしており、「弾力性が強くゴムのように伸縮する」のが大きな特徴です。

皮膚のほかに血管などにも存在しており、柔らかくしなやかな組織を作り出しています。

とくにコラーゲンと密接に関係している成分であり、同じ真皮内でコラーゲンに絡みつくように存在しています。

エラスチンが、コラーゲンのらせんに結びついて「コイルのような形状」を作り出し、それがちょうど「バネのような役割」をすることで、コラーゲンの働きをサポートしています。

コラーゲンが骨組みならば、エラスチンは「骨組みと骨組みをつなげるゴムバンド」の役割を果たしており、これによってコラーゲンが崩れることなく柔軟に動くことができます。

この2つがきちんと機能することによって、私たちの肌は水分をしっかりと溜め込むことができ、ハリと弾力のある若々しい肌を維持することができるのです。

肌を構成する物質で一番多いのはコラーゲン!

コラーゲンは、全タンパク質の約30%を占めており、その割合は体内に存在するタンパク質のなかでも一番多いです。

また、皮膚を構成する全成分のなかでも一番多く、その割合は約70%(皮膚に約40%、骨や軟骨に約20%、血管や臓器などに約10%)であり、その総重量は全体重の約15分の1にもなります。

15分の1といっても、どのくらいの重量なのかうまくイメージできませんね。

ですが、具体的な数字にしてみると分かりやすくなります。

たとえば、体重50㎏の平均体重の人に存在しているコラーゲンの量を計算してみましょう。

50㎏の1/15ですから、50㎏×0.067(0.0666…)=3.35となります。

つまり、「体重50㎏の人には約3.4㎏ものコラーゲンが存在」していることになるのです。

1Lのペットボトルに換算すると、実に3本以上にもなり、その全部がコラーゲンということになります。

このように数字にしてみると、コラーゲンの量は多いことが分かります。

このことからも、私たちの体を構成するうえで、コラーゲンがいかに重要かということが理解できますね。

コラーゲンは全部で28種類もある!

コラーゲンには、多くの種類があることをご存知でしょうか?

意外と知られていませんが、体内に存在しているコラーゲンは現在分かっているだけでも「28種類」にも及びます。

発見された順に、Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型・Ⅴ型・・・と分類され、そのそれもが決まった一定の配列をしています。

ここでは、28種類のコラーゲンのなかから、おもな5種類についてご説明しますね。

コラーゲンの種類 その1:Ⅰ型コラーゲン

線維(糸状の細長い構造をしたもの)状のコラーゲンで、体内コラーゲンのなかでもっとも多く存在しています。

また、皮膚を構成するコラーゲンのなかでももっともおおく、その割合は実に90%を占めています。

3本のペプチドがらせん構造を形成しており、長さは約300nm(ナノメートル)=0,0003mmあります。

おもに、真皮・骨・腱(骨と筋を結んでいる線維組織)などに多く存在しており、それぞれの組織に弾力性を持たす役割を果たします。

コラーゲンの種類 その2:Ⅱ型コラーゲン

線維構造をしたコラーゲンで、Ⅰ型と同じ分子の形状をしています。

おもに、軟骨・椎間円板(せき髄を構成する円形の線維軟骨)・関節などに存在しているほか、眼の硝子体や角膜を構成する成分としても働きます。

コラーゲンの種類 その3:Ⅲ型コラーゲン

線維構造をしたコラーゲンで、ほとんどは3本のらせん形状をしていますが、構造の一部分には、Nペプチドと呼ばれるⅠ型コラーゲン元となる前駆体成分が切り離されていない箇所があります。

Ⅰ型コラーゲンと一緒に存在しており、おもに真皮や動脈の血管壁に存在して柔軟性を与える役割を果たしています。

コラーゲンの種類 その4:Ⅳ型コラーゲン

Ⅰ型~Ⅲ型のような線維構造をもたない「非線維性」のコラーゲンであり、表皮(外側にある皮膚層)内のうち、真皮に近い部分にある基底層の膜に存在しています。

そこで、表皮と真皮を結合させる重要な役割を果たしています。

そのほかにも、腎糸球体(腎臓内に存在する、ろ過機能をもつ組織)にも存在し、腎臓の有害物質のろ過機能をサポートしています。

コラーゲンの種類 その5:Ⅴ型コラーゲン

線維性のコラーゲンで、長さはⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型と同じくらいです。

ごくわずかですがⅠ型と一緒に存在しており、おもに皮膚・角膜・胎盤・平滑筋(血管や子宮・膀胱などの壁に存在する筋肉)など、あらゆる臓器においてコラーゲンの太さを正常にコントロールしています。

コラーゲンは加齢とともに肌から減少していく

コラーゲンは、真皮内の線維芽細胞(肌細胞)によって作り出される成分ですが、いつでも一定量を作り出せるわけではありません。

とくに、加齢によって肌老化がすすむと、コラーゲンの製造工場である真皮線維芽細胞の数が徐々に減少してしまいます。

これは、コラーゲンなどのタンパク質は体内で長く働きつづける物質であるため、老化などによって抵抗力が下がってくると、さまざまなダメージを受けやすくなるためです。

そのため、真皮線維芽細胞が少なくなると、そこから作り出されるコラーゲンの量も少なくなってしまうのです。

また、存在している線維芽細胞も、老化によって生成能力は徐々におとろえてしまうため、たとえコラーゲンを作り出せたとしても、これまでのような正常な機能をもつコラーゲンではなくなってしまうのです。

なぜ老化が起こるのかというと、コラーゲンなどのタンパク質が「糖化」を引き起こすことが大きく関係しています。

糖化とは、タンパク質が糖質と結合することで起こる現象で、適量の糖摂取であれば消化酵素によって分解されるため糖化は起こりませんが、過剰に糖を摂取すると、酵素分解を受けることなくタンパク質と結合してしまいます。

このような糖化によって作りだされた物質は「糖タンパク質」といい、細胞に有害な物質となってしまうのです。

そのため、「糖化は老化原因の1つ」ともいわれているのです。

真皮内では線維芽細胞に有害となるため、コラーゲンにも大きなダメージを与えてしまいます。

正常な機能を持ち合わせていないと、各組織に送られても大切な役割を果たすことができなくなります。

すると、ハリや弾力のある組織を作り出すことができなくなり、肌においてはシワやたるみが起こってくるのです。

コラーゲンとアミノ酸の関係について

コラーゲンは、肌を構成する成分の大半を占めており、とくにアミノ酸とは密接な関係にあります。

というのも、コラーゲンは「20種類ものアミノ酸」が組み合わさって構成されているからです。

コラーゲンの全長はおよそ300nmで、そのなかにはアミノ酸が1,000個ほど鎖のようにつながっています。

アミノ酸分子の大きさは、「コラーゲンの約3,000分の1」と非常に小さいです。

この小さなアミノ酸がいくつもつながることによって、コラーゲンというタンパク質が生まれるのです。

アミノ酸とは「バラバラになったタンパク質」のこと?

そもそも、アミノ酸とはどのような物質なのでしょうか?

アミノ酸とは、タンパク質が酵素の働きによってバラバラに分解されたものです。

人間の体を構成している成分のうち、約20%がアミノ酸です。

これは、もっとも多い約60%の水分に次いで、2番目に多いです。

タンパク質は肉類・豆類・魚類などに含まれており、私たちは毎日食事から摂取しています。

体内にタンパク質が摂り込まれると、消化酵素の働きによって「20種類のアミノ酸」に分解されます。

そのあと、これらのアミノ酸が再び組み合わさってタンパク質に作り替えられるのです。

コラーゲンはタンパク質の一種

コラーゲンは、アミノ酸が組み合わさって構成されているものであり、またタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されているものです。

つまり、コラーゲンはたくさんの種類のアミノ酸がくっついてできた、タンパク質の一種ということになり、コラーゲンの量を増やすためには「20種類のアミノ酸を摂取することが重要」となります。

アミノ酸には、「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」があり、コラーゲンはこの2種類のアミノ酸が組み合わさって構成されています。

必須アミノ酸

  • バリン
  • イソロイシン
  • ロイシン
  • メチオニン
  • リジン(リシン)
  • フェニルアラニン
  • トリプトファン
  • スレオニン(トレオニン)
  • ヒスチジン

非必須アミノ酸

  • アルギニン(※1)
  • グリシン
  • アラニン
  • セリン
  • チロシン(※2)
  • システイン(※3)
  • アスパラギン
  • グルタミン
  • プロリン
  • アスパラギン酸
  • グルタミン酸

※脚注の説明を読むにはここをタップ

※1 子供にとっては身長を伸ばす重要成分であるため、必須アミノ酸になります。

※2 あらゆる組織や器官で重要な役割を果たすアミノ酸で、全体の必要量が多いため不足しがちになることから、条件的必須アミノ酸(ある一定の条件を満たすことで必要となるアミノ酸)になります。

※3 成人は体内でじゅうぶんな量が合成されますが、乳幼児は不足しがちなため必須アミノ酸となります。

「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」の違いとしては、必須アミノ酸は体内で合成することが不可能なアミノ酸のことで、食べ物などから摂取する必要があります。

必須アミノ酸は、全部で9つの種類があります。

一方、非必須アミノ酸は、体内で合成が可能なアミノ酸のことで、かならずしも食べ物から摂取しなければいけないわけではありません。

ただし、アミノ酸の種類によっては合成量が不十分なこともあるため、そのような場合には体外から摂取して補います。

非必須アミノ酸は、全部で11個の種類があります。

コラーゲンは、これら必須アミノ酸と非必須アミノ酸から構成されているため、アミノ酸が不足するとコラーゲンの生成量も少なくなってしまうのです。

アミノ酸摂取量が増えればコラーゲンに再合成される!

年齢とともに減少していくコラーゲンを増やすためには、積極的にアミノ酸を摂取していくことが大切です。

わざわざ小さくなったアミノ酸を摂取するのではなく、コラーゲンそのものを摂取したほうが早いのでは?と思ってしまいますね。

「コラーゲンとアミノ酸の関係」において少し触れましたが、コラーゲンはアミノ酸分子よりも約3,000倍も大きいです。

体内に早く吸収させるためには、より微細なほうが効果的です。

アミノ酸は、コラーゲンよりもはるかに小さく、皮膚を通り抜けられる大きさなので、アミノ酸として摂り入れたほうが効果を得やすいわけです。

コラーゲンを作り出すアミノ酸には、比率の大きい順に「グリシン(非必須アミノ酸)」が全体の約3分の1を占め、次いで「プロピン(非必須アミノ酸)」・「アラニン(非必須アミノ酸)」・「L-ヒドロキシプロピン」となっています。

皮膚内にもっともたくさん存在するⅠ型コラーゲンは、グリシン(約3分の1)+プロピン・ヒドロキシプロピン(21%)+アラニン(11%)から構成されており、この成分のなかではグリシンの比率が大きいです。

肌のハリや弾力をアップさせて若々しい肌を取り戻すためには、上記のアミノ酸を多めに摂取しながら、ほかの必須アミノ酸なども摂取してバランスのいいアミノ酸割合することが大切です。

そうすることによって、体内でふたたび合成されてコラーゲンへと生まれ変わることができるのです。

コラーゲンを経口摂取しても効果ないって本当?

コラーゲンに関するサイトをチェックすると、「コラーゲンを口から摂取しても効果がない!」などと書かれている記事もありますが、これって本当なのでしょうか?

コラーゲンとして摂取したほうが手っ取り早い感じがしますが、コラーゲンのまま体内に摂り込んでも、分子量が大きいため消化管から吸収されず、そのまま体外へと排出されてしまいます。

そのため、食べ物などからコラーゲンを摂取しても体内のコラーゲン量を増やすことはできないというわけです。

ですが、コラーゲンの分子を小さくできれば、体内へと吸収することも可能となるため効果的となります。

つまり、分子量の大きいコラーゲンのままでは吸収するまでに時間がかかり、一部は体外へと排出されてしまう可能性がありますが、分子量を小さくすることによって摂取した分をしっかり吸収できるため、コラーゲンの効果を得やすくなります。

コラーゲンペプチドとして摂取できるサプリなども出ている!

コラーゲンは、構造や分子の大きさによってその特徴や性質が変わってきます。

分子がもっとも大きいコラーゲンは、分子量が30万で水に溶けにくいです。

しかし、コラーゲンを加熱処理して3本のらせん構造を解いてあげることにより、分子量は数万~数10万にまで小さくなり、温水ならば溶けるようになります。

この状態が、私たちがよく知っている「ゼラチン」です。

さらに、バラバラにコラーゲンを分解してあげることにより、体内吸収が可能な「コラーゲンペプチド」となります。

コラーゲンペプチドは、分子量が数100~数1,000で水にもよく溶けるという特徴をもっています。

最近では、コラーゲンペプチドとして摂取することができるサプリメントも登場しています。

コラーゲンを摂取した場合には、体内で消化・分解・再結合して体内に吸収されるまで、約4時間~5時間ほどかかってしまいます。

しかし、コラーゲンペプチドとして摂取することによって、すでに体内吸収が可能なまでに分解されているため、吸収されるまでの時間が約30分で済みます。

吸収時間が短縮されることによって、体外へと排出されることなくコラーゲン量を増やすことが可能となります。

コラーゲンの元となる「L-ヒドロキシプロリン」配合の化粧品やサプリも人気!

コラーゲンを構成しているおもなアミノ酸は、グリシン・プロピン・アラニンなどの非必須アミノ酸がありますが、そのほかに「L-ヒドロキシプロリン」という成分も多く含まれています。

このL-ヒドロキシプロリンとは、コラーゲンにだけ存在しておりコラーゲン生成には必要不可欠なアミノ酸で、「ヒドロキシプロリン」とも呼ばれています。

コラーゲンは、三重のらせん構造をしているとご説明しましたね。

その3つのらせん構造は、「グリシン」・「プロピン」・「L-ヒドロキシプロリン」です。

つまり、L-ヒドロキシプロリンが存在していることで、コラーゲンが存在していることを証明することが可能です。

L-ヒドロキシプロリンは「プロリンから生成」され、「コラーゲンと同等もしくはそれ以上の保湿効果」があります。

そのため、高い保湿効果や肌の老化防止効果をメインとするスキンケア化粧品にも配合されています。

おもな働きとしては、「コラーゲン産生の促進」や「線維芽細胞の増殖促進」などです。

もし難しい場合は覚えてなくてもよいのですが、L-ヒドロキシプロリンやヒドロキシプロリンと書いてある化粧品やサプリメントなどはより早くコラーゲンをお肌に届けるための工夫がなされているものだと思っておくといいでしょう。

コラーゲンんは直接的に吸収出来ないとしても摂取することで効果はある!

分子の大きいコラーゲンを経口摂取したときと、体内吸収が可能な大きさのコラーゲンペプチドを経口摂取したときでは、コラーゲンペプチドのほうが消化や分解の過程を踏むことなく体内に吸収されるため、より高い効果を得られるようになります。

しかし、コラーゲンを経口摂取しても、全く効果がないわけではありません。

コラーゲンペプチドと比べると分子が大きいため、吸収されるまでに消化・分解されてアミノ酸になり、その後再結合してコラーゲンを生成するという過程を踏む必要があり、時間がかかってしまいます。

このことから、コラーゲンを経口摂取しても効果が得られないといわれていました。

ところが、その定説がくつがえされる研究結果が公表されたのです。

「愛媛大学大学院老年・神経・総合心療内科特任教授」・「愛媛大学医学部付属病院抗加齢予防医療センター長」の伊賀瀬道也氏が、2016年に「コラーゲンの経口摂取による血管の弾力回復」の実験を行いました。

その実験では、抗加齢予防医療センターにおいて抗加齢ドックを受診した64名(男性14名+女性50名の健康な人)に対し、ブタ由来のコラーゲンを毎日2.5g・90日間摂取するグループと、ホエイ(乳清:ヨーグルトなどのうわずみ)を毎日2.5g・90日間摂取するグループに分けて、効果の現れ方を比較しました。

なお、実験中は試験者には何を飲んでいるのかは伝えていません。

試験終了後に、それぞれのグループにおいて「血圧」・「脈拍」・「脈波伝播速度(みゃくはでんぱんそくど)」を測定し、その結果を比較しました。

脈波伝播速度とは、動脈硬化の進行速度を知るための目安数値(指標)であり、血管年齢はこの脈波伝播速度から算出されます。

脈波伝播速度の味方としては、「脈波伝播速度が速いほど血管が硬い」・「血管壁が厚い」・「血管の内壁幅が狭い」ことを示します。

この実験結果では、コラーゲンを摂取していたグループはホエイを摂取していたグループよりも、脈波伝播速度が遅く、血管の柔軟性・弾力性がアップしたことが分かったのです。

つまり、コラーゲンを経口摂取することは全く効果がないとは言い切れず、効果が得られる可能性はじゅうぶんにあるということが言えます。

また、コラーゲンには特有のアミノ酸である「L-ヒドロキシプロリン」も含まれているため、体内でアミノ酸に分解されたとしても、このL-ヒドロキシプロピンがコラーゲン生成を促進させるサポートをすることもじゅうぶんに考えられます。

したがって、コラーゲンを経口摂取することは、決して意味のないことではありません。

コラーゲンの効果とは?

コラーゲンを摂取することによって、肌にハリや弾力を与えることができるようになります。

では、コラーゲンによって弾力が戻ると、どのような効果・効能が実感できるようになるのでしょうか?

コラーゲンの効能1.美肌効果が期待できる

コラーゲンが真皮内を張り巡らすことによって、多くのヒアルロン酸で真皮が満たされ、たくさんの水分を溜め込むことが可能となります。

それによって新陳代謝がアップし、真皮線維芽細胞も活性化されます。

線維芽細胞が活性化されると、セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンなどの保湿成分を生成することができるようになるため、キメの整ったハリ肌へと導くことが期待できます。

コラーゲンの効能2.しわを目立たなくする

真皮は表皮の奥にある皮膚層で、表皮よりも厚みがあります。

その真皮が、コラーゲンやヒアルロン酸で満たされることによって、肌の外側にあたる表皮を持ち上げ、ピンと張った状態を作り出します。

これによって、たるんだ表皮にハリが戻り、しわも目立たなくなってきます。

コラーゲンの効能3.ほうれい線を薄くする

たるみが起こる原因の1つに、肌老化によって真皮線維芽細胞が減少し、コラーゲンの生成量が減ってしまうことが挙げられます。

コラーゲンの持ち上げる力が低下してしまうと、表皮がたるんだ状態になりシワができたり、肌全体がたるんでほうれい線ができてしまいます。

コラーゲンをじゅうぶんに補給してあげることで、表皮を持ち上げる力が回復するほか、新陳代謝もアップするため線維芽細胞活性化され、多くの保湿成分を生成することができます。

これにより、年齢肌の改善されてハリ・ツヤが戻り、ほうれい線も薄くなってくることが期待できます。

コラーゲンの効能4.関節の改善や骨の強化、動脈硬化を防ぐ効果

Ⅰ型コラーゲンは皮膚のほかに骨にも存在するほか、Ⅱ型コラーゲンは関節、Ⅲ型コラーゲンは動脈の血管壁などに存在しています。

これらのコラーゲンは、その弾力を生かして関節や血管も柔軟さやしなやかさを与えています。

また、しなやかさは骨にも必要で、ただ単に硬いだけでは骨はチョットした衝撃ですぐに折れてしまいます。

骨にコラーゲンがふくまれることによって、硬いながらもしなやかさが生まれるため、ある程度の衝撃を受けても簡単には折れなくなります。

骨=カルシウム」というイメージが大きいですが、骨の質を高める働きをするコラーゲンも重要な成分の1つです。

食べ物で体内コラーゲンを増やすためにできることとは?

コラーゲンは食べ物にも含まれるタンパク質であり、食事から補うことも可能です。

では、食べ物で体内のコラーゲンを増やす場合、どのような食品がオススメなのでしょうか?

コラーゲンの多く含まれる食品について

コラーゲンは、おもに動物性食品や海洋性食品などに多く含まれています。

そこで、コラーゲンが多く含まれている食品を、いくつかご紹介しますね。

※ここでは、食品100gあたりに含まれるコラーゲン量を表示しています。

コラーゲンを多く含む動物性食品

  • 牛すじ:4,980㎎
  • 軟骨(鶏のむね):4,000㎎
  • 白もつ(豚の小腸・大腸):3,080㎎
  • 砂肝(鶏の胃の一部):2,320㎎
  • 手羽先(鶏):1,990㎎
  • レバー(豚):1,800㎎

コラーゲンを多く含む海洋性食品

  • ふかひれ(水で戻したもの):9,920㎎
  • うなぎ(かば焼き):5,530㎎
  • はも(皮つき):3,560㎎
  • 鮭(皮つき):2,410㎎
  • さんま(皮つきで開いたもの):2,230㎎
  • しらす干し:1,920㎎

コラーゲンを含む調味料

  • 鶏がらスープの素:2,690㎎
  • だしの素(粉末タイプ):300㎎

一般女性が1日に摂取したいコラーゲン量は、「1,900㎎(1.9g)」とされています。

ただし、美容効果を求める場合には「5,000㎎」、健康効果を求める場合には「10,000㎎」は必要だとされています。

牛スジや鶏の手羽元などの煮物を冷蔵庫で冷やすと、煮汁が固まっていることがありますね。

これは牛スジや手羽元から溶け出したゼラチンが、冷えて固まったことで起こります。

このゼラチンこそが、コラーゲンなのです。

牛スジや手羽元の軟骨などを形成していたコラーゲンが、加熱されたことによってバラバラにほぐれ溶け出てきた状態です。

つまり、煮汁ごと摂取することによって、コラーゲンよりも分子が小さくなった状態で体内に摂り込むことが可能となり、吸収されるスピードも少し早くなります。

ただし、味付けが濃い状態で摂取することは塩分や糖分を多めにとってしまうことになり、糖化(肌の老化原因)につながる危険性があるため、煮汁ごと摂取する場合には薄味を心がけるようにしましょう。

経口摂取で取り入れるコラーゲンの種類

コラーゲンを食品から摂取しようとする場合、多く含まれている食品を積極的に摂ったとしても、上記に記した量をそのまま吸収できるわけではありません。

そのため、1日の必要摂取量よりも多めに取る必要があります。

しかし、コラーゲンが多く含まれている食品は、カロリーが高めなものがほとんどであるため、摂り過ぎることはあまりオススメできません。

また、同じ食品であっても、材料の大きさなどによってコラーゲン含有量に差が出る場合も考えられます。

そこで、カロリーを抑えながら安定したコラーゲン量を摂取する方法として、コラーゲン配合健康食品を利用するのがオススメです。

経口摂取できるコラーゲンには、「ドリンク」・「ゼリー」・「粉末(パウダー)」・「サプリメント」などがあります。

直接コラーゲンを経口摂取できる食品 その1.コラーゲンドリンク

コラーゲンドリンクは、栄養ドリンクのように茶色の小瓶に入ったものが多く、ほかに紙パックに入ったタイプもあります。

商品によりコラーゲン含有量は異なりますが、小瓶50mLに約5,000㎎~10,000㎎配合されているものもあり、1本で1日分のコラーゲン量を摂取できるようになっています。

なかには、よりコラーゲンの吸収を早めるため、コラーゲンペプチド(コラーゲンが細かくなったもの)を配合しているものもあります。

コラーゲンペプチドの場合、体内での消化にそれほど時間がかからないので、皮膚へと吸収される確率も高くなり、効果を感じやすくなります。

使用されているコラーゲンは「動物由来(ブタなど)」や「魚皮由来(タラ・カレイなど)」などがありますが、「魚皮由来コラーゲン(フィッシュコラーゲン)」を使用している商品がわりと多いです。

コラーゲンドリンクの価格は、高濃度のコラーゲンを配合しているドリンクでは「10本入りで約4,000円~5,000円」が相場です。

コラーゲンの量や原料に何を使っているか、コラーゲンの大きさなどによって変わってきますが、質のいいコラーゲンが多く含まれるほど価格はアップします。

直接コラーゲンを経口摂取できる食品 その2.コラーゲンゼリー

コラーゲンゼリーは、手が汚れず食べやすいスティック状のものが多いです。

ドリンクのように重量がなく1食ずつ小分けになっているので、バッグに入れても邪魔にならず携帯にも便利です。

コラーゲンの効果と一緒にそのほかの美容効果も得られるよう、さまざまな美容成分が含まれているものもあります。

このようなコラーゲンゼリーを利用することによって、コラーゲンによる保湿効果やハリアップ効果などに加え、その他の美容効果(コラーゲン生成促進効果・アンチエイジング効果など)も期待できます。

ゼリーのコラーゲン配合量は、1袋あたりおよそ1,000㎎と比較的少なめです。

美容効果を目的に1日5,000㎎を摂取すると、5袋前後を食べなければならない場合もあります。

そのため、ゼリータイプのコラーゲンを活用する場合は、補助程度だと考えておいたほうがいいでしょう。

価格は、「1袋10g~15g×30本で1,200円~2,500円くらい」が相場です。

直接コラーゲンを経口摂取できる食品 その3.コラーゲン粉末(パウダー)

粉末タイプのなかには、コラーゲンのほかに美容成分が含まれているものもあり、いろいろな美容効果が期待できますが、安価なものを選んでしまうと、合成香料・合成着色料・保存料などの余計な成分がプラスされている可能性があります。

一方、パウダーは添加物などが一切含まれていない「純度100%のコラーゲン粉末」もあり、またより吸収スピードが速い「ペプチドパウダー」で販売されているものもあります。

コラーゲンパウダーならば、低カロリーで安定した量を摂取することが可能なほか、吸収スピードが速いので、コラーゲンによる肌のハリ効果や保湿効果を早く実感できる可能性が高いです。

無味・無臭のものは、サッと溶けるのでドリンクに適量を混ぜて飲めばOKです。

商品によっては水なしでも飲めるよう、フルーツ味に加工したものもあります。

コラーゲン含有量は、スプーン1杯または1袋で4,000㎎~5,000㎎摂取できるものが多いです。

ただ、1袋ずつ小分けされていないものが多く、1回ごとに計量する必要があります。
価格は、「20日~30日分で約998円~4,980円」が相場です。

純度100%のパウダーは、コラーゲン以外の成分が含まれていないためリーズナブルです。

直接コラーゲンを経口摂取できる食品 その4.コラーゲンサプリ

美容目的のサプリと健康目的のサプリがあり、「美容目的にはⅠ型コラーゲン」、「健康目的にはⅡ型コラーゲン」がおもに配合されています。

また、体内での分解・吸収をよりアップさせるため、コラーゲンペプチドを配合しているものも多く登場しています。

原料には、「魚皮由来のフィッシュコラーゲン」を使っているものもあり、動物由来よりも効果が得やすいです。

サプリメントもゼリーと同様、コラーゲンのほかにヒアルロン酸やビタミンCなどの美容成分も摂取できるものもあります。

サプリメントによっては、1日に摂取できるコラーゲン量が1,000㎎~5,000㎎と差が生じています。

また、1日に飲む数(量)においては6粒~8粒と多めなものもあり、たくさん摂取しなければいけません。

コラーゲン以外に余分な成分が配合されているものは、その分コラーゲンの量が少なくなっている可能性が考えられます。

価格は、30日分で約1,000円~2,000円なので続けやすいです。

コラーゲンの経口摂取のおすすめは「夜寝る前!」

コラーゲンを経口摂取する場合には、その「タイミング」が重要となります。

商品のなかには、コラーゲンのほかにビタミンなどの成分が配合され、さまざまな美容効果が得られるというものもありますが、ビタミンがメインの商品では、食後に摂取するのがいいとされています。

しかし、コラーゲン配合商品を経口摂取する場合には、「夜寝る前」がもっとも効果的とされています。

午後10時~午前2時の4時間は「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれ、体内では細胞を活性化させる成長ホルモンが大量に分泌されます。

この成長ホルモンが分泌されることによって、真皮線維芽細胞が活性化され多くのコラーゲンやそのほかの保湿成分を生成し、若々しい肌を作り出していくのです。

この時間帯に合わせてコラーゲンを経口摂取することで、肌細胞の働きをサポートしてコラーゲン生成を促進させることができ、肌のコンディションを整えることが期待できます。

また、このゴールデンタイムでは、コラーゲンの体内吸収率が高いもの選ぶのがオススメですよ。

化粧品として配合されるコラーゲン

コラーゲンは、多くのスキンケア化粧品に配合されています。

ここでは、コラーゲン配合の化粧水・美容液・乳液・オールインワンゲルについて、その特徴や効果などをご説明していきますね。

コラーゲンの配合スキンケア1.化粧水(コラーゲン配合)

洗顔後すぐに使う化粧水は「乾燥を防ぐ」ことが大きな目的であり、保湿力の高いものが求められます。

大切なのは、「皮膚が水分を溜め込むために必要な美容成分」を補給してあげることです。

コラーゲンは、真皮の厚みを維持してヒアルロン酸などの保湿成分を溜め込むことができ、ハリや弾力をアップさせてくれます。

コラーゲンをそのまま配合した化粧水では、分子量が大きい「高分子」であるため、皮膚の外側の表皮を通過することができせん。

化粧水のなかには、高分子のままのコラーゲンが配合されているものもありますが、この化粧水の場合、真皮にコラーゲンを浸透させるのではなく、肌の表面にコラーゲンを与えて保湿力を高めることを目的にしています。

こうすることによって、肌表面の乾燥をいち早く防ぐことができます。

また、低分子コラーゲン入りの化粧水は、真皮へ浸透させてハリや弾力をアップさせることが目的となっています。

そのため、肌表面の保湿は、セラミドなどほかの保湿成分が行っている場合がほとんどです。

コラーゲンの配合スキンケア2.美容液(コラーゲン配合)

美容液の目的は、「化粧水で補いきれない効果を肌に与えること」にあります。

化粧水には、高い保湿効果をもつ成分が配合されていますが、肌が受けるダメージ(紫外線・活性酸素など)を改善したり、予防するような成分までは配合されていないものが多いです。

美容液には、保湿成分のほかにさまざまな肌の悩みを改善させる美容成分が配合されています。

また、たなじみやすいよう、とろみのあるテクスチャーとなっています。

コラーゲン配合の美容液は、肌をリフトアップさせて、シワやたるみを改善させる効果が期待できます。

こうしたコラーゲンの効果を実感するためには、肌に浸透する非常に小さい「低分子コラーゲン」が配合され美容液であることがポイントです。

分子量の大きい「高分子コラーゲン」の場合、表皮の外側の角質の表面にとどまって保湿することが目的となっています。

肌表面にコラーゲンを与えることによって、コラーゲンの網目が水分を保持してくれるので、保湿効果が長く続きます。

コラーゲンの配合スキンケア3.乳液(コラーゲン配合)

乳液の目的は、化粧水や美容液で補った「美容成分を肌に閉じ込める」ことが目的であり、油分が多めで保護効果が高いです。

乳液に配合されているコラーゲンの働きは、肌表面の水分保持効果を目的としたものが多いです。

乳液のなかには、化粧水や美容液と同様に低分子コラーゲンを配合らなして肌にしみ込みやすくしているものもあり、このような乳液ならば、肌のハリやリフトアップ効果も期待できます。

コラーゲンの配合スキンケア4.オールインワンゲル(コラーゲン配合)

オールインワンゲルは、化粧水・美容液・乳液・クリームなどの役割を、1個で担うことができるスキンケア化粧品で、効果もそれぞれ得られます。

これを使えばメイク時間を短縮できるので、メイクに時間をかけたくない人や朝のメイク時間を短縮したい人などに人気となっています。

オールインワンゲルに配合されているコラーゲンは、肌の内側からハリや弾力を与えるのではなく、おもに肌表面の保湿維持がメインと考えられます。

なぜなら、オールインワンゲルの目的は、特定の肌の悩みを改善させることではなく、1つでさまざまな美容効果が広く得られ、なおかつメイク時間を短縮させることにあるからです。

ただし、オールインワンゲルでも化粧水・美容液・乳液の3役程度であれば、余計な成分の配合量も少ないため、低分子コラーゲンや魚由来コラーゲンなどの質のいいコラーゲンが配合されている可能性もあります。

このようなゲルならば、ハリ効果やリフトアップ効果なども期待できるでしょう。

コラーゲン配合商品の中でおすすめの商品ってズバリどれ?

コラーゲンをこれから活用していきたいと考えている方にとっては、どんな商品を選べばいいのか迷ってしまいますよね。

そんなあなたのために、たくさんのコラーゲン商品を実際に使ってみてどれが本当に効果があったのかを当サイトでまとめました。

是非以下の記事から読んでみてください。

医薬・医療分野でもコラーゲンは活躍している?

コラーゲンは、美容分野や健康分野のほかに「医薬・医療分野」でも活躍していることをご存知でしょうか?

コラーゲンの弾性を生かして「ヤケドの被覆剤(傷口を覆う保護剤)」や「手術用糸」などに利用されています。

手術用糸に関しては、コラーゲンが熱によって溶ける性質を利用し、抜糸不要の糸として開発されています。

そのため、患者さんの負担も軽減されるというメリットがあります。

また、近年では注目の「iPS細胞を利用した再生医療分野」にも、コラーゲンが活用され始めています。

美肌ならコラーゲンマシンもおすすめ!

最近では、可視光線を真皮へと照射して真皮線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン生成を促す「コラーゲンマシン」という美容機器も登場しています。

このコラーゲンマシンはヨーロッパで開発された最新美容機器で、633nm(ナノメートル)の可視光線が真皮内の弱った線維芽細胞へと働きかけて活性化し、コラーゲンの生成を促進させます。

シワやたるみが起こるのは、加齢などの原因でコラーゲンが減少することにあります。

このコラーゲン生成促進マシンによってコラーゲン量を増やしてあげることで、再びハリと弾力のある美肌へと導きます。

コラーゲンマシンはエステサロンにて受けることが可能で、1回あたりの価格相場としては、「約20分コースで3,000円~5,000円程度」、「30分コースで3,500円~7,000円程度」です。

1回の施術で、「2日~3日間は効果が持続される」といわれています。

じゅうぶんなコラーゲン効果を実感するには、「週に2回程度を目安」に「30代の方は2か月~3か月程度」、「40代の方は3か月~4か月程度」、「50代の方は半年~1年程度」つづけるといいでしょう。

まとめ

「コラーゲン」という言葉はよく耳にするけれど、それが「皮膚のどの部分」で「どのような働きをするか」というくわしいことまでは知らないという人が多いです。

とくに、コラーゲンには30近い種類があり、原料にも動物由来・魚由来などがある、ということは美容分野にくわしい人でないと分からないでしょう。

また、「コラーゲン配合」と書かれている商品なら、効果が実感できるというわけでもありません。

この記事を読むことによって、「コラーゲンがどのような成分であり、体内ではどのように働いて効果を発揮するのか」ということが理解できたのではないでしょうか。

そして、よりスピーディーにコラーゲンの効果を実感できるためには、どのようなコラーゲン製品を選び、どのように使用するのがいいかも分かったことでしょう。

もちろん、コラーゲンだけを補えばいいのではありませんが、この記事でご紹介してきたことを知識として持つことだけでも、ハリと弾力のある美肌へと1歩近づいたことになります。

年齢とともに減少していくコラーゲンを効率よく補いながら、若々しい肌を作ってあげてくださいね。